「14歳とイラストレーター」の作者が描く切ないラブストーリー 〜「放課後のゲームフレンド、君のいた季節」〜

タイトル「放課後のゲームフレンド、君のいた季節」

著書:むらさきゆきや

イラスト:白身魚

やっとかけた…

実はこのブログを始める一番のきっかけとなったのはこの作品です

作者は現在「14歳とイラストレーター」が話題のむらさきゆうや

イラストは数々の名作に関わってきたあの白身魚さんです

 

  • 導入

主人公(この時点では名前もありません)は高校1年で一般のライトプレイヤーを自称するゲーマー
…といっても周囲からは廃人ぽく見られているようですが…(ゲームを優先したらそう思われてしまいますよね…)

 

でも彼は元々ゲームをやりこんでいたという訳ではありません
4年前に突如失踪した彼の姉が最後にプレイしていたゲームをやれば姉の気持ちが分かるのではと思い、ゲームを始めたのです(なんかSAOのアスナみたい…いや違うか)

 

でも失踪とオンラインゲームは関係ないと思うようになっていました
…この時点では…

 

ある日の放課後、主人公は校門に向かう途中、地面に響く音が気になって体育倉庫へ
そこには太い丸太が横倒しになり下敷き担っている少女がおり助けたのです

 

が、その少女はスマホゲームに夢中(助けたのは血が見えたからのですが、それもトマトジュースというオチつき(笑))
この少女こそ、表紙に立っている銀髪の少女こと観月夢亜(以下夢亜)
体育倉庫にいたのはテストで赤点が続いた理由で掃除をするように言われたから(よく体調を壊すのが原因)
それで早く終わらせようとした結果、こうなったとのことですが…
それを聞いた主人公は夢亜の掃除を手伝うことしますが※どうなるかは察しましょう、ヒントはスマホ依存

 

掃除を終えたら「クロスレヴェリ」というゲームを2人でやることにしますが、夢亜はほぼ廃人ゲーマーステータスがほぼカンスト
しかし主人公もレベルがかなり高いので似たようなもの!!

 

そして2人でクエスト(この時に主人公の名前がリオくんに決定)に行くのですが、そのイベントの報酬が「ラブリーリング」
ハートマークを飛び散らす訳のわからないアイテムなのですが、リオが売ろうとすると夢亜は泣き出し、結局そのアイテムは夢亜の元へ(なんか「共同作業」とか「遊び」とか飛躍しすぎてる気がするけど)

 

その後、友人関係になりますがゲーム世界を基準としている少女が学校で話すことと来たら…(ネトゲ嫁見たことある人なら大体分かるでしょう)

 

  • クラス委員長のお願い

夢亜が担任に呼び出しを食らったある日、クラスメートの達也リオは弁当を食べていた時に川瀬ことクラスの委員長(挿絵は書籍に似てお確かめください、容姿は上品とのこと)に声を掛けられます
なぜ委員長がリオを呼び出したか
それは夢亜をクラスに溶け込ませて欲しいからでした

 

リオはこれに戸惑うも、最終的に委員長に迫られてしぶしぶ承諾
それから少しの時間を経て、夢亜と合流するのですがその時に夢亜が大量のプリントを渡されたことが発覚
つまり、委員長の頼みとは夢亜を留年させないで欲しいということだったのです

 

ですが、廃人ゲーマーからすれば優先順位は当然ゲーム(笑)
そのため、リオは強行手段(プリントが終わるまで夢亜とゲームをしない)に出て片付けることに
ゲーマーにとっては地獄ですね
野球で例えるならボールを投げるなということですから

 

プリントを終え、無事ゲームを出来る状況になると「クロスレヴェリ」の世界に入りますが、ここから夢亜の猛アピール開始(笑)
先ほど出てきたラブリーリングを用いて「LOVE」をアピールしたり、呪いの結婚指輪(装備したら特定の条件を満たすまで外せない…ってヤンデレですか?)をプレゼントしたり
怖い、怖いわ…
でもリオと交流するようになってから少しずつですが夢亜もクラスに馴染んでいくように(リオ以外、相変わらずちゃんとした名前覚えないけど!!)

 

ただある日、夢亜が突然体調を(具体的に言えばいきなり眠り始めてしまう)…
そのためリオが夢亜の自宅まで送っていくのですが、この時夢亜がお嬢様であることが明らかに(家が豪邸で部屋にはクロスレヴェリのグッズだらけ)
その後、夢亜がリオがいるにも関わらず脱衣するので一度部屋から出るのですが、そのタイミングで夢亜の姉こと真美が帰宅

 

リオと対面すると、意味深な台詞を告げるのです

 

「もうすぐ、いなくなってしまうから」

 

この言葉が意味するものとは…?

 

  • 3つの真実

真美の台詞が意味するもの、それは夢亜がもうすぐ死んでしまうということでした
一見元気そうに見えてもあと1回倒れたら命尽きる
悲しすぎる現実でした
当の夢亜は「死んでも異世界に行くんです」なんて話してますが、リオは落ち込んでしまう

 

そんな時達也が発したのは、

 

「やりたいことはやっておけ。後悔したくなければな。」

 

この言葉をきっかけにリオは奮起することに

 

その日の帰り、夢亜を送ったリオは真美を待ち伏せ夢亜の病気について聞くと助かる方法はあるもののそれは脳の手術で成功率は半々
故に夢亜は自分の死を受け入れているのです…
しかもこの時、両親が彼女と向きあうことを放棄したことも明らかに…

 

しかしながらリオは諦めない
翌日の放課後、リオは夢亜の説得を試みますが失敗(夢亜曰く「考えるとそれこそ死んでしまいそうになる」)
苦悩するリオの前に現れたのは委員長

 

彼女の頼みで雑用を手伝い、夢亜が進級できそうなことを喜ぶのですが、そんな委員長は過去に失敗があった
小6の時にクラスを学級崩壊させてしまった失敗が
クラスのために何かする理由は記憶の上書きのためと

 

それでもリオは励ますのですが、同時に委員長はリオに好意を抱いていたようで…

 

これを目撃してしまった夢亜は動揺したのか学校の屋上へ
フェンスを乗り越え、自殺を図りますがそれを阻止したのはリオ
リオは委員長の告白を断った
それは夢亜が好きだと自覚したから

 

「引き留められられるなら僕はなんだってするんだ」

 

と話したリオ

 

これに彼女は、

 

「わたしがしがみつきたくなる、希望をください!!」

 

こうして2人は恋人になったのです

 

  • 奇跡は起こった…のに…

その夜、夢亜に泊めてもらったということもあり、朝食は真美も一緒
そこでリオが彼氏になったことを報告すると同時に手術を受けることを告白(この時の台詞で夢亜は変わったんだなというのが分かります)
加えてようやくリオは夢亜と呼ぶように!!
…イチャイチャぶりに真美は呆れてしまいましたが

 

クラスでも祝福され、カラオケに行ったり、展望台で流れ星を見たり…

 

そんな楽しい日々を経て、夢亜は入院
いよいよ手術日に

 

委員長に「いなくなったらリオくんのこと、取っちゃうから」と渇を入れられたり、クラスメイトが応援に駆けつけてくれたり…
それでもやっぱり手術は怖い
そんな時、リオは怖いならゲームのことを考えたら?と提案
手術が終わったらまた一緒にゲームをすることを約束するのです

 

成功率は50%
まさに生きるか死ぬか
そうなると不安になってしまいますが、病院を放れたリオの元には夢亜からのメッセージが(昔あった時間指定メールみたいなツールがゲーム内に存在するようです)

 

「助かる予感がする」

 

そんなメッセージを受け取り、夢亜の予感を信じることにしたリオ
かなりの距離を歩いていたようですが、真美からは「成功」の連絡が
当然リオは大喜びです

 

その翌日、リオは夢亜の元に駆けつけたのですが手術の影響で黒髪のカツラを着用
同時に手術後に案の定、ゲームに没頭(笑)
取り上げられて当然ですが一方のリオは手術成功の夜にこちらもゲームに没頭(笑)
ゲーマーがカップルになるとこうなるんですね

 

そして退院となったクリスマスの日
夢亜はあの体育倉庫の出来事を思い出してました
実はあのとき、夢亜は生きるのを諦めていた
自暴自棄になっていたのです
それをリオが救ったと言うわけです

 

そんな彼の気持ちを伝えようと再び時限メッセージを送ったその直後です
目の前にいった幼い姉妹のボールが道路に転がったのは…

 

  • 1人残されたリオに届いたもの

夢亜は死んでしまいました
こどもを助けるために…

 

病院に駆けつけた真美は夢亜がリオのことばかり話していたこと、リオが夢亜の恋人になったことがきっかけで元の彼女に戻ったことを明かし、彼女が誰かを助けられるまでになったと話しますがこの結末には…

 

展望台で夢亜がいない現実を受け入れず、立ち尽くしているリオ
しかしそこに死んだはずの夢亜からメッセージが届くのです
更にその直後、届いたのは差出人不明の謎のメッセージ
そこに記されたのは、

 

「キミのよく知っているもうひとつの世界への扉があるよ」

 

という意味深なメッセージ

そのうえで現れたのは「Yes」か「No」

 

その時、姉が失踪した理由に気付いたのです
そして彼が選択肢を選ぶところで物語は終わります

 

  • 総括

これ、見つけたのいつだったかな…?
僕はよくBOOKOFFに行ったりするのですが、そこで見かけたラノベの絵が良かったらそのまま買っちゃったりするんです
このラノベもその1つでした

 

出版された2015年と言えば、SAOは既に大ヒットし電撃文庫の代表作となっていた頃
同時に俺ガイルが大流行していた時期でしょうか

 

そんな最中で出版されたこのラノベは続編なしの完全単発小説
しかもオチを読者にぶん投げる…

 

でもさ、こんな切ない物語が埋もれて良いわけがない
やっと取り上げられてホッとしています

 

白身魚さんと言えばあの「ココロコネクト」をはじめ、今なお様々な作品で活躍してますが、むらさきさんは「14歳とイラストレーター」で話題沸騰中
一度は読んでみたい所存

 

この記事を偶然見た方、是非この本を手に取ってください
僕はこのラノベがアニメになることを切に望んでいます