音楽好きなら是非読むべき作品 〜「青のオーケストラ(1)」感想〜
タイトル:青のオーケストラ(1)
作者:阿久井真
ブックライブに入会したことをきっかけにこれまで以上に作品を読む機会が増加
その結果、これまで触れらなかった作品を購入したり試し読みするようになったのですが、その中で最近広告を良く目にするようになった作品がこの「青のオーケストラ」
テイスト的には「この音とまれ!!」のような音楽漫画になります
- バイオリンを辞めた少年
主人公の青野一は元バイオリニスト
かつてはプロのバイオリニストだった父の影響で始めたバイオリンが大好きだったのですが今は弾いていない
その原因は直接語られはしていませんが、父親が家族を捨てて出ていったからでしょう
現実でもこういう光景はあるのかな…?
昔は好きだったけど、影響になった方がやめたり、家を離れたりしたのが原因で手に取りたくなくなってしまうようなケースは…
ただ、完全に距離は置けてない様子でバイオリンの音に敏感になってしまう辺りは元バイオリニストの性といったところでしょうか
彼はもうバイオリンを手に取ることはないと思っていましたが…
- 情熱が戻るとき
そんな彼女の前に現れたのは秋音律子
一が通う中学の生徒指導の教師である武田が面倒を見ている生徒なんですが、バイオリンの腕はまだまだ
一が色々と指摘していることから初心者であることは間違いないでしょう(筆者はバイオリンを弾いたことはありません)
ただ彼女は人間関係が上手くいかず学内で孤立
それゆえ、武田に面倒を見てもらっているという状況です
ただ彼女、メンタルがとても強く「今の辛いことよりもこれからの楽しいことを考える」というスタンス
更に
「好きなことを我慢するのは少し違うじゃん」
と一に話し、これが一にバイオリンを夢中で弾いていた頃の気持ちを思い出させるのです
やっぱり人間、一度夢中になっていた頃の記憶は忘れることが出来ないんですよ
過去にはまっていたゲームや漫画をやったり読んだりすると面白いと感じることありますよね?
それと同じです
一の奏でるバイオリンは周囲が目を止めてしまうほど美しいものだったようですが、こちらにも音を聴かせてほしい…(汗)
- 舞台は高校へ
バイオリンへの情熱を取り戻した一は律子の協力もあって無事高校へ進学
その高校こそ、この物語の舞台になる海幕高校です(武田がこの高校を一達に勧めました)
ここで後に主要人物となるであろうキャラが次々に登場していきます
そのなかでも注目は佐伯直
一の記憶こそ薄いもの知人である山田が覚えておいた方がいいと話す人物なので相当注目されている人物だと思われますが、直の方は覚えているようで…?
また終盤には一が入るであろうオーケストラ部の演奏もありますが、描写だけでも凄いのは分かります
スタンディングオーベションになってしまうくらいですからね
生で見てみたい!!
この漫画、バイオリンやオーケストラに関する用語解説もしっかり行われており、バイオリンやオーケストラについての知識がないという方でも分かりやすい作品になっています
ただ個人的にこうした音楽作品はメディアミックスされて本領を発揮すると考えてます
なぜなら漫画での描写には限界がある
音楽漫画は特に
実際に音色がついて初めて真価を発揮できると言っても過言ではないでしょう
「この音とまれ!」がメディアミックスされたときは驚きましたが、この作品もやがてそうなるんじゃないかな…
音楽好きはマストです
ちなみにここからは余談になりますが、日本国内にはバイオリンをメンバーに加えたバンドも幾つかいます
今年メジャーに移籍したレルエ、初期はパンクロックをベースに、近年はロックとクラシックの融合をテーマに活動しているBIGMAMAが代表的です
この機会に聞いてみてはいかがでしょうか?