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少しずつ動き出す… 〜「青のオーケストラ(2)」感想〜

タイトル:「青のオーケストラ(2)」

作者:阿久井真

「青のオーケストラ」の2巻

1巻とこの巻は一時期無料解放されていたので、手に取った方も多いと思われますが、この巻まで読んで「面白い!!」と思えばこのまま全巻購入して大丈夫でしょう!!

 

  • 変化していく一

この巻の冒頭は佐伯直が合奏するパートから

僕は吹奏楽部やオーケストラ部に関しての知識は全くないんですが、最初は実力を披露していくのでしょう?

 

で、一と直の合奏はというとほぼ音の喧嘩

なぜなら直が楽譜を無視して自分の好きなように演奏するからです(良くいえばアレンジというもの)

それに対抗するように一も好きなように演奏するので音の喧嘩と化してしまったというわけです

 

この演奏のあと、一瞬父親の話題が出てしまいますがそれを救ったのは律子の演奏

そして、2年と3年の合奏

この演奏風景が「踊っているよう」と称されているのですが、確かに楽しそうに描写されています(アニメーションやドラマなどより分かりやすいんだけどね…)

 

こうした演奏を見てようやく進むべき方向が分かった一は入部を決断(ただし律子に促される形で)

その上で一はこれ以降、表情が和らいでいきます 

一の父親は今後もちょくちょく描写されそうで怖いけど

 

  • ハルの過去

この巻の中心は小桜ハル

高校に入学してから登場した律子の友人です

並びに過去に一と対面したことがある人物でもある

ノンフィクション作品特有の覚えてない時空により、一は覚えてないようですが(汗)

 

ただ彼女、昔いじめにあったことから心を閉ざした過去を持っており、そのいじめを起こした本人とたまたますれ違ったことでそのトラウマが甦ってしまう…

しかもハルは元々律子や一と同じ高校に通っていたのですが、いじめが原因で転校…

律子が中学の頃、人間関係で孤立していたのはハルをいじめていた生徒を怪我させてしまったからみたいです…

ああ、いじめってホント糞だわ

あれ何が楽しいんでしょうね?

人を傷付けることを楽しむとか…

 

トラウマが甦ってしまったことでハルは引きこもってしまうのですが、そんなハルが立ち直れたのは律子の言葉に救われたから

ハルの存在が律子の居場所を救っていたのです

ハルは「律子に甘えてはいけない」と思っていたのですが、逆でした

ハルこそが律子を支えていたです

そして律子の願いで奏でたバイオリンがハルを変える…

ここからハルも変化していくんでしょうね!!

 

こういうエピソードを聞くと僕は自分のやるせなさを思い出してしまう…

というのは中学、高校の頃の親友の1人がここ数年連絡取れてないんです

最初は明るかったのに苛められていくうちにどんどん暗くなり、遂には勝手に死んだことにされたり…

彼の名字はFだったのですが、元気にしているかな…

親友は絶対大切にしましょう

 

  • いよいよオーディションへ

その一方で物語は着々と定期演奏会

この定期演奏会は1年と2年の合同で行われるのですが、出演するには実力で枠を勝ち取るしかない…!!

ただそのオーディションで課題となるのは「第3楽章」と呼ばれる3拍子楽曲(音楽的に用いられることが多いのは4拍子、3拍子はリズムが取りづらい上にプロでも苦戦します。ドラム関連の動画を見ると特に分かりやすいです)

2年でも合わせたことがないというこの楽章を2年は瞬間的に合わせてしまう…

一達はこれを超えられるのか!?

 

この巻は大方ハルのエピソードが中心でしたが、次の巻は先輩とのバトルになるのかな?

それともまだ掘り下げられてない直が中心となるのか?

ああ、オーケストラ聞きたくなってきた※筆者は音楽ブログをやってはいるもののクラシックやオーケストラはそこまで聞かない