2作見て初めて評価できる作品だと分かっていますが…〜「君を愛したひとりの僕へ」〜
映画タイトル∶「君を愛したひとりの僕へ」
この秋、ライトノベルやアニメファンの多くが注目している作品といえば、ソードアート・オンラインプログレッシブの第2作
僕も見に行きましたが、素晴らしい映画でした
そういえばSAO10周年記念イベントのアーカイブ購入はもうすぐ終了だったような・・・
しかしその前に変わった試みがなされた映画が公開されました
それが「君愛」と「僕愛」
同じ作者の作品が2作同時で公開されることになったのです
しかも主題歌にSaucy Dogや須田景凪を起用
バックには電通がいたりと、かなり力が入っているのは明確です
ただこの作品、1作だけで見るとツッコミたくなる場面多々あります汗
というわけでこの記事はある種、速報版としての感想です(映画を見た直後に殴り書きしたものを編集してます)
もう1作の「僕が愛したすべての君へ」を見たらまた感想を書く予定です
その前にこの作品の原作を紹介↓
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家出する理由それ?
まず1つ目のツッコミどころは家出する理由
この作品は所謂ボーイ・ミーツ・ガール作品
同じ研究所に所属する副所長の息子である暦とと所長の娘である栞が偶然知り合って家族同然に過ごしていく
こうした作品は今に始まったことではありません
家族同然に生活すれば親が再婚して、義理の兄妹になってしまうなんてよくあることです
そうしたテーマの同人誌よくありますよ
しかし、2人が取った行動は
「兄妹になったら結婚出来なくなっちゃう」
「逃げよう」
いや、義兄妹結婚できるんですけど!!
PCゲームやライトノベル、漫画で家族になる作品で家族関係になってしまう作品はありふれています
18禁作品以外で近親相姦作品はタブー視されてますから
それを避けるために義妹やら義姉弟作品が出来るのです
最近アニメ化決まった「義妹生活」という作品があってだな…
※マンガ読んでますがかなり面白いです
なのにその知識も知らずに逃避行…
大学生以上はここで「え」となったのではないでしょうか?
「若さ故の過ちでしょ」と考える方もいるでしょうが、今やラノベの年齢層は上がっています
指摘される可能性を考慮しなかったのでしょうか(それとも原作ではなかったのか?)
しかも逃避行もすんなり終了
→だったら別の平行世界に行って両親が再婚しない世界へ行こう
→平行世界に行った屋先、事故で栞の身体と意識が分離(所謂脳死状態)
…冷静になれとツッコミ入れたい
あまりにも展開が雑すぎる…
この脳死状態となった栞を救うために暦が奮闘するのがこの物語
けど薄っぺらさが…
それに逃避行は「リトルバスターズ!」で理樹と鈴がやっていたのを見ていますからね
軽すぎるんですよ汗
緊迫感ない逃飛行はただのいちゃいちゃ旅行だ
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キーワードは平行世界
この作品のキーワードとなるのは平行世界
暦と栞が出会うのは、暦が亡くなった犬と会いたいと嘆いていたところに栞が通りかかって、研究所にあった装置で世界線を移動
それを契機に行動する機会が増えるわけですが、この設定で思い浮かべるのはシュタインズゲート
言うまでもない名作ですね
「どっかで見たことがある…」なんて話はしません
タイムリープ作品はたくさん世の中に存在しますし
ヒロインが平行世界に移動したら事故死したも普通にありますから(作中で栞がそうなります)
インスパイアされることは別に問題ありません
特に最近では「東京リベンジャーズ」があまりに有名すぎますし
暦は栞を救うために必死に努力してます
先日自分が見た「夏へのトンネル、さよならへの出口」のカオルのような状態です
anime-manga-lightnovel.hatenablog.com
ただ「シュタインズゲート」や「東京リベンジャーズ」との違いを上げるなら、こっちの平行世界への移動は一瞬
時間旅行をしているような感じです
平行世界に飛んでもすぐに元へ戻ってしまう
一瞬だけ変わる過去を見ているようなものでしょう
しかも途中で栞は死亡認定
魂を並行世界から呼び戻そうとも、魂の器となる身体は存在しない…
暦が凹むのは分かります
主人公のサポートとなる相手を両親が紹介するのも分かる(そのサポート相手とはもう1作の方に出てくるヒロインの和音)
和音も栞を見れて、協力関係でありライバル関係になるのも分かる
ここまでは良いです
しかし…
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唐突な並行世界乱発
個人的に1番頭を抱えたのは終盤
A→B→A'→B'…みたいな並行世界移動を乱発するのです
犬が死んだと思ったら、祖父が死んでたり、祖父と寝ていたらと思いきや、母と寝ていたり…
原作未読組は多分ポカーンです
タイムリープ連発していた「失われた未来を求めて」の方が分かりやすかったぞ…
更にいきなり「僕愛」のダイジェストが須田景凪の「雲を恋う」と共に流れ始める…
もう訳が分かりません
なんで片方の映画のネタバレを堂々と行うわけ…
繋がっているのは分かりますよ
この映画が所謂2枚組アルバムの1枚であることも
なのにダイジェストを隠すこともなく、流すなんて理解できんわ…
電通の仕業か
「夜桜四重奏〜ハナノウタ〜」で「ホシノヨル」をダイジェストで流したのは諸事情だから分かる
anime-manga-lightnovel.hatenablog.com
けどこっちは駄目じゃないか?
しかもいきなり時間軸も巻き戻っちゃうし
時系列があまりに分からなすぎます
そして結末…
ヒロインが助かれば自分は良いみたいな(※悠二は消失した平井ゆかりを復元するためにシャナやフレイムヘイズと対立したので、悠二と比較するのは失礼かもしれませんが…)
もう最後、「ナニコレ」でしたね
1作だけだからかもしれませんが
この感想執筆しながら、映画感想サイトのレビュー見ましたが「やっぱり1本では分かりにくい」との声多数
1作時点では、「夏へのトンネル、さよならへの出口」が圧倒してます
あれは面白いもん
原作小説を電子で購入しましたから
Saucy Dogの主題歌は素晴らしかった
けど、BGMでハッピーエンドに仕立てた感があったぞ
チープだ
チープすぎる
2作目見て、感想変わらなかったら鑑賞オススメしない映画の筆頭になりますね、これ
というわけで1作だけでは、近年見たアニメ映画では断トツのワーストです
一般料金で見たら駄目です
さあ僕は掌返しするのでしょうか?
とここまでは公開直後に執筆したもの
掌返しはきちんとすることになりました
近日中に感想を掲載予定です
でもこれ、テレビで放送するときどうするんでしょうね…
見た順番で感想変わるってテレビ局苦労しそうだぞ…