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アニメ、漫画、ライトノベルについて書くブログです

絶望から絶望。でもここで終わらない…!!〜「EDENS ZERO(10)」~

タイトル∶「EDENS ZERO(10)

作者∶真島ヒロ

 

普通、感想記事を書く時って余程のことがなければ暗い気持ちになりません
モラルの無い輩が多い交通機関に乗車するよりは気持ちが楽になるはずですから

 

しかし当分の間、漫画感想記事はとにかく重いか気分が悪くなるような展開の感想を書かざるを得なくなると思われます
その1発目が「EDENS ZERO」の10巻
これ掲載されていたとき、マガジン本誌気味はどう思って読んでいたのでしょう
FAIRY TAILでそんなに出てなかった黒い真島ヒロが存分に出ていると書かざるを得ません

※9巻の感想はこちら↓

anime-manga-lightnovel.hatenablog.com

 

 

  • ドラッケンが狙うもの(78-79)

さて前巻のラスト、レベッカシルフによって風に閉じ込められてしまい、レベッカが行き着いたのはドラッケン•ジョーの部屋
どうやらシルフは風を操って、敵をワープさせることが出来るようですね
味方なら助かりますが、敵なら最悪
しかも転送先がよりにもよってドラッケンって、誰が喜ぶんだよ
目の前に死神が現れるも同然だぞ

 

ただドラッケンはレベッカを殺す気はなく、話がしたい模様
大体敵が話を持ち掛けるのってろくなコトない
武器にもコンバートできるハッピーの同伴を拒否している時点でね
レベッカはどう対処すべきか悩んでますし

 

なお情報提供元はやっぱりマスター•ノア
ドラッケンはノアのことを、「あんな男を信用しちゃいけねえ」と評している模様
確かにこの時点はその通りなんですよね
簡単に情報リークしてるし、エデンズ•ゼロを狙う理由が大事なものがあるからってどれだけ情報流しているんだ…
敵からも呆れられる人物です、この時点では

 

一方、シキシルフと交戦している時に、ジンが乱入
ですがジンは、シルフを「クリーネ」と呼んでました
「シルフ」ではなく、「クリーネ」
恐らく後者が本名なんでしょうね
シルフが「ここでは「クリーネ」と呼ばないでと話してましたし

 

状況としては、

 

シルフ→ジンの指示でホムラを追う
ジン→シルフの行動を阻止しようとするシキに立ち塞がる

 

といった感じで、シキ達からすれば想定外
ジンは、シルフの補佐として参戦した模様です
シキにシルフとの関係を「兄弟か」と質問されても無視しますがどう見ても「兄弟」…いや「兄妹」か?

 

とはいえ、エレメント4サイドにジンがいる
→すなわち敵なわけで、ジンにレベッカの居場所を教えるように迫るシキ
けれども「イリーガタワーで戦った時からエーテル力の変化がない」とジンは回避し、しかも体を何やら改造
この200%パワーアップさせる能力がエーテルギアの真の力(?)らしい「オーバードライブ」
でも身体がサイボーグみたいになっているんですが※アニメでは多分披露されたと思う
ビジュアル面…

 

他方、レベッカ
結局ハッピーを連れてきましたが、そりゃそうでしょう
ドラッケンを簡単に信用できるかって話ですし、案内したガラスの向こうにはラビリアが拘束されてましたから
しかもエデンズ•ゼロの大切なものとは、レベッカ
またの名はアニメ見た方ならご存知でしょう、29号です

 

その真実を告げたあと、ガラスが水に変わってレベッカも拘束…
「なんでガラスが水に?」とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、これこそがドラッケンのエーテルギア、"アルケミスト"
要は物質を変化させる…ってとんでもないなこれ…
液体を固体にすること出来るってことは…

 

しかもラビリアに関しては殺害以外は自由…
なぜ殺害しないか、その理由は、

 

「”人”は財産だ。どんなクズでも金を生む」

 

逆上させる台詞、上位に入るなこれ
皆さんはネタだとしても使わないように
サスペンスドラマは普通に合いそう

 

無論レベッカはラビリアを見捨てるわけがありません
散々馬鹿にされようが、友人ですから
けれどもそこに監視として現れたのがエレメント4、土のダイチ
顔がどう考えてもミュージシャンのMarshemelloです


www.youtube.com


参考にした?

 

シキはオーバードライブによってパワーアップしたジンに防戦一方で、脱出しようにもジンの手で阻止
ワイズを治療する薬を運ぶ最中のホムラは、シルフに見つかって武器も衣類も喪失
状況は悪化する一方です

 

  • 好転の気配、一切なし(80-81)

そんな悪化し続ける状況
それ以前に人間がほぼ裸状態で戦闘できるか、と言われたらほぼ厳しいでしょう
羞恥心一杯で何も集中できない
つまりホムラは「まともに戦えぬゆえ…」と戦闘どころではないです

 

ならどうするか
一時戦闘離脱しかありません
衣類無しで戦闘できませんから

 

なのでホムラは近くの換気扇らしきものを壊してその場しのぎ、もとい変わりに着るものを探しに行きましたが、よりにも持ってたどり着いた衣装部屋はクラブのもの
ホムラも出演者させられそうになりますが、普通、こういうのってスキル確認するんじゃ…
フィクションだから確認しないの?

 

しかもシルフにすぐ見つかると
一時凌にもなってないじゃん汗
それどころか、シルフはホムラと関係ないクラブにいた客や踊り子まで別空間に飛ばすと…
これでホムラはレベッカの誘拐に気づきましたが、ドラッケンの手下って完全な悪に見える
ターゲット以外巻き込んでも構わないってところがね…

 

そんな非道ぶりはダイチにも共通
なにせ、ラビリアにやった行動を「痛みつけ」なんて言ってますからね
やられた当人が「拷問」と感じれば、「拷問」!!
「いじめ」と同じ定理です
ちなみにダイチはレベッカにグループセラピーでもらった拷問60日我慢のコインを見せてますが、現実だろうがありそうなんだよなこれ…
多分これが洗脳に近いんだろうけど

 

そんなダイチがラビリアに手を出そうとしたので、レベッカは反撃に出ようとします
目の前で友人が傷つけられるのをぼんやり見るわけには行きませんし
ですが、ここでダイチのエーテルギア、"ペインズツリー"が発動
「寝食した場所に痛みを与えられる」能力でレベッカは壁に抑えつけられてしまいます…
いかにも拷問だよなこれ…
ダイチも"拷問解禁"なんて言ってるし

 

ただ、この拷問は乱入したアクアに強制終了(レベッカは水にされました)
完全に討伐できてなかったのか…
この乱入にダイチは激怒しますが、レベッカは社長のものとアクアは告げ、

 

「知ってんだろ。あの人の恐ろしさを」

 

と警告
もしかしたら、エレメント4は逆らえない立場なのか…?
だとすればさっきの見解は変わってきます
なぜならば、クラブで交戦していたホムラもワイズへの薬をシルフに吸収され、ホムラ自身も別空間に飛ばされてしまったのですが、その際に告げたのが、

 

「安心してほしいの。社長の前では誰もが無力だから」

 

これ、場合によっては裏切る可能性あるかも
ドラッケンの能力を無力化出来れば話は別だし

 

しかしながらワイズを匿っているシビルの元にはファイが来ますし、ジンとの戦闘で絶体絶命のシキもオーバードライブに覚醒するも、そこにドラッケンが突入
戦闘は強制終了されるどころか、

 

「本当のオーバードライブはエーテル臨界点を突破させるこ事で体を形成しているエーテルに変化が起こる」

 

と真の姿を見せつけられるシキ
絶望は終わるどころか、拡大する一方です

 

  • バッドエンド・・・?(82-84)

レベッカは誘拐され、ホムラもやられ、ワイズもほぼ捕まったも同然
シキは知らぬ間に最後の希望となってしまいました

そんなシキにドラッケンはレベッカの価値を訪ね、シキは「大切な友達」と答えるもドラッケンは予想通りこの回答を一蹴
…というかこの回答って、某人物の思考回路に近いだろうな
誰とはあえて書きませんけどね

 

この反応を受けて、シキは何が何でもドラッケンを滅せなければと思ったのでしょう
全力の"重さ"を載せて攻撃しますが、ドラッケンはほぼ無傷
何故なら手を、ギルストで1番重いドラムール鉱石に変えたから
どんな攻撃もよっぽどのことがない限り、石は耐えますからね
ドラッケン強すぎる…
この時シキのエーテルギアを"サタングラビティ"と評し、マスター•ノアが「"キャット"の力を引き出す鍵」と話していたのが気になりますが…

 

しかしここからが本当の絶望
ドラッケンはシキを石化し、ピーノはEMPを発動しようとするも、ジンが風で妨害…
最終的にシキ達はドラッケンに拘束されてしまいました…

 

ワイズへの薬は破壊され、ハッピーとピーノは町のジャンク屋で売却
「ルールを破ったやつに罰を与える」とシキ達は公開処刑されているも同然です…

 

この光景、多分今週の放送でアニメになると思いますが、ワイズは腕切断されるし、エデンズゼロ艦内に残っていたシスターはマリアに反撃
セスは自爆したと見せかけて、プログラムを掌握するし、ディエゴは光化学迷彩モードになって姿を消す…
こいつら…


よくフィクション作品って、たまに愛すべき悪役とか出てきますが彼らを愛することができますか?
この10巻時点で
こうした極悪キャラを生み出す真島ヒロ

 

挙句の果てに、シキはやられる直前ドラッケンに

 

「いつか必ずお前を倒す。そして友達のいねえお前の友達になってやる」

 

と涙を流しながら告げますが、シキは宇宙暦X492年10月7日に命を落としました

 

嘘じゃないよ

 

主人公死んだよ

 

読んだときは目を疑いましたね
というかマガジンではこの話をカラーで行ったようで…
地獄か?
トラウマ植え付けるレベルでしょこれ!
少年漫画で主人公死ぬって終盤なら分かるけどさ…
これまだ中盤あたりでしょ?

 

しかもこの展開、何が恐ろしいって「呪術廻戦」で虎杖悠仁が乙骨憂太に殺られる展開ありました(アニメ派の方ごめん、憂太は普通に本編でも登場するんだ)が、その次の週で虎杖は反転術式で蘇りました
でもシキは蘇ってません
しれっとシビルも殺されてます

 

それから7日後、どうなったかというとレベッカは拘束されど、部屋は与えられてましたが、レベッカに取り憑いたのは絶望、ドラッケンの恐怖です
なおラグナはレベッカが拘束されている部屋に来た際、「過去を忘れるように」に吐いてくるが、忘れられるわけないだろ
仲間を失った悲しみなんて絶対忘れてはなりませんから

 

そんななか、ここでドラッケンの目的が明らかに
ドラッケンはエーテルギアの力を抽出する装置を持っているようで、レベッカの"キャットリバー"を用いて、宇宙の法則を変えようとしているのです
この時点では詳細不明ですが、レベッカ本人に使われるとまずく、覚醒後にしか抽出出来ない
少なくとも、絶対ドラッケンに渡してはならないことだけは分かります
こんな悪魔にこれ以上、力を与えてはなりませんからね

 

もちろんレベッカはただ抽出を待っている訳ではありません
29号と呼ばれることを疑問に思いつつ、反撃の糸口を探します
しかし…レベッカは四面楚歌も同然
仲間に再会したいレベッカは涙を流してしまいますが、その時にレベッカの力が覚醒
それもドラッケンの狙いを阻止するのかのように…※ドラッケンは捕獲失敗
そして重力に引っ張られるように、レベッカがシスターの部屋で寝ていた場面に戻ってくるのです!!

  • 反撃開始(85~)

というわけでどういうわけか、レベッカはシスターやハッピーと再会し大泣き
ただこの時点で何が起こったか、レベッカは理解してない状況
つまり時間が巻き戻ったという事実を知らないわけです

 

ですがレベッカが気がついた頃には、シキ達がベリアル•コアに乗り込もうとしているところ
このままだと、同じ出来事がフラッシュバックしかねません
なのでレベッカは話を聞くように求め、当然阻止
…というか阻止しないと全滅するぞ!
自爆特攻と変わりないから!!

 

とまあ、なんとか同じ惨劇を回避することには成功
そのうえでレベッカは自身が体験したことを話しますが、シキ達は簡単には信じられません
EDENS ZEROの世界ではこの10巻時点で未来予知能力は出てません
FAIRY TALEだとシャルルが途中、未来予知してしまう場面がありましたが

 

でもハーミットは、レベッカの時間が戻ったんだとしたら説明できるかもしれない」と考察しました
すなわちタイムリープを考慮し始めたということです
どうでもいいけど最近タイムリープ作品多くない?
異世界転生無双よりは良いけど

 

しかもウィッチもレベッカが意識を失っている間、レベッカエーテルに変化が起きたことを確認
具体的には、

 

「つまり未来のレベッカ様の意識がこの時間のレベッカ様に上書きされた事でエーテルに変化が起きた」

 

ハーミットはこれを「セルフ時喰み」と考え、

 

時喰み星全ての時間を巻き戻す。そして対象者たちはその事実を知らない。記憶を引き継げない。
レベッカタイムリープ自分だけを過去に戻す。その記憶を引き継いでいる可能性が高い。

 

と差異を述べています
ですが、

 

時喰み理論上外部からの時の変化が観測できる。
レベッカタイムリープレベッカ以外誰も観測出来ない。

 

と立証が難しいとも
そりゃ、普通タイムリープなんて起こらないから説明は困難だよな…

 

ですが、立証する事象はありました
それはラビリアが捕まっていたことです
ラビリアはドラッケン達に捕まっていましたが、この世界でも1週間更新が止まり、同じ配信者のカウチボに確認しても見かけてないのが確認されました
つまり捕縛は濃厚になりました
要は、シキ達がサン•ジュエルにいた時(6-8巻)から捕まっていた可能性があったということです

 

ここでレベッカは迷います
このままドラッケンの元に乗り込めば悲劇が蘇る
でもドラッケンと元に向かわなければ、ラビリアを見捨てるも同然
すなわち、ジレンマです

 

でもシキは、

 

レベッカの友達なら俺の友達」

 

と告げました


これが、救出を決断する決め手になるのです

 

さあ方針が決まったところで、シキ達はレベッカの情報を元に作戦会議しようとしたところで、マリアたちがエデンズゼロに襲撃
ここは変わらないのか汗
しかも、応戦するのがウィッチであることも変わりませんが、レベッカの情報により、マリア達の作戦が実行不可に
これはあまりにも大きいです
自爆と見せかけてハッキングなんて卑怯な手口はシャットアウト

 

そのうえでここから本格的に作戦会議となり、話し合われたのは

 

①ドラッケンの能力
②マスターノアからレベッカの能力が漏れたこと
③エレメント4+ジン

 

どれも頭を悩ますような問題だらけ
しかもジンが厄介なんですよね
また改造されているかもしれませんから

 

しかしここでまさかの情報提供者がでます
あのモスコです
存在意義ちゃんとあったのか

 

モスコによれば、ジンに弱点はありません
ですが、治療してほしい人がいたとのこと
…ああ、これがシルフなのか?
だとすれば戦闘を回避できる可能性あります
リスクは可能な限り控える
これは戦略を立てる基本です

 

それでも勝ち筋は今のところなし
勝率は出てませんが、まだこれだと厳しいのかな
が、これに作戦があると告げたのはシキ
その作戦とはベリアル•ゴアへの体当たりでした(笑)
嘘だろ(笑)


それもドラッケンがセス達の連絡がないことを怪しみ、エレメント4を呼ぼうとするタイミングで
なんという不意打ち
けれども不意打ちは戦闘の基本なり!!

 

こうして突入には成功しましたが、シビルもそのことに気づいた模様
ワイズとシビルは交わる運命みたいですね
そして、

ドラッケン「30号以外は皆殺しだ」

 

というわけでこの10巻は中盤、とてつもない鬱展開が描かれました
前に僕は「「EDENS ZERO」の作風は「RAVE」に近い」と書きましたが、この巻でそれはほぼ決定的でしょう
というかここに描かれている部分今、アニメでやってるからね
憂鬱な時に見る場面じゃないよこれ

 

ですが次の11巻
このモヤモヤが取っ払われる展開が待っています!!
だからここで読むのは止めないでください!!
次回の感想は5月の予定です!!

 

ちなみに11巻の注目は、この方↓
??「ここまでは私の計算通り さあ…どう動くかな29号」