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例の騒動のあと、2人は 〜「声優ラジオのウラオモテ #02」感想〜

タイトル:声優ラジオのウラオモテ #02

作者:二月 公

イラスト:さばみぞれ

刊行開始直後にコミカライズ始動したり、ラジオ番組とタイアップしたり、近年の電撃文庫でも類を見ないほどの猛プッシュされている「声優ラジオのウラオモテ」

大反響だった1巻の余韻が覚めないなかで2巻刊行です!!

 

  • 新たな作戦は素のキャラで…?

前巻で千佳の裏営業疑惑を果たすためにラジオ生放送を行った由美子

その結果、なんとか千佳は声優活動を続けることができましたがその代償は大きく2人とも以前のように活動できなくなってしまう…

しかしどういうわけか、素のキャラを前面に出してラジオを行うようになったところまさかのPV爆上がり(笑)(炎上商法とか言わないように)

そのため、2人のマネージャー加賀崎りんご(由美子のマネジャー)と成瀬珠里(千佳のマネジャー)から素のキャラを定着させる作戦に出ることに

要するにラジオ露出を増やすということです

ラジオ活動を中心に活動する声優さんも最初の頃はこんな感じだったのかな…(僕のなかで真っ先に浮かぶのはワールドウィッチーズシリーズのラジオで長期に渡ってメインパーソナリティを務める大橋歩夕さん、最近過去の放送を聞いてたりしています)

 

素のキャラを出すということはウラオモテを隠す必要もない

つまり以前より負担は減ったということ

なので以前より活動しやすくなるはず…だったのですが…

 

あれ、強引にキャラを変えたボーカリストなら何人も知ってるぞ(←やめなさい)

  • 新キャラの意外な内面

そんなこの巻でキーパーソンと言えるのが袖日咲めくる

千佳が所属するブルークラウンの先輩声優であります

が、由美子とは初対面時から敵意丸出し

おまけにめくるがパーソナリティを務めるラジオに由美子と千佳が出演時、収録前の現場は殺伐とした雰囲気そのもの(汗)

絶対こういう光景はラジオ局では日常茶飯事だろうな…

スタッフの皆さん、お疲れ様です

めくるが「あんたらのせいで他の声優に迷惑がかかる!!」といったのはごもっともなんですが、同時にこれって我々が声優をはじめ著名人をアイドルと認識しているってことでしょうね、イメージからそれた行動取られたらショックでしょうし

これが日本で著名人が政治的言動を控えろと言われる諸悪の根元でもある気がしますが

 

ただめくるには秘密が

実は彼女、由美子の大ファンだったのです…

というのも彼女が声優になったきっかけは好きな声優に近づきたかったから

だから例の騒動を経て、由美子たちが変化してしまったことにショックを受けていたということ…

きつく当たってしまっていたはそれが原因でしょう

並びにめくるの告白は由美子たちが感じてた違和感の正体にも気づかせる

キャラを変えるということはこれまでのファンを見捨ててしまったということ

声優さんって大変だよな…

田村ゆかりさんや小倉唯ちゃんとかキャラをキープするために相当努力していること分かるもん

これ読んでいると声優の大変さがより伝わってくる…

  • 再び千佳に訪れる危機

由美子や千佳が抱えていた違和感も分かっていたことでこの巻は大団円!!

と行きたいのですが、そうは問屋が卸さない

 

なぜなら前巻の裏営業疑惑を発端に由美子や千佳はストーカー対策をしながら活動せざるを得なくなっていたのです

先輩乙女と共演するイベントでも乙女を最初に持ってくることによって、暴言などを吐かせないように対策してました

 

ただ、裏営業騒動の後の千佳を取り巻く環境に千佳の母親が怒り爆発

声優活動をやめさせようとするのです

しかも活動を存続させるための条件は「予め日時と場所を指定して駅にたどり着くまでに誰にも話しかけられないこと」が条件という無理難題

…これ、ただのモンスターペアレント?いや過保護か?

 

そりゃ親は子供のことが心配です

だから子供に危険な目にあって欲しくないのは分かります

ただ千佳の母親はアニメなどが嫌いということが前巻で明らかになってる

むしろ偏見で辞めさせようとしているとしか…

なお千佳の父親も千佳側で反論しますが、全く考えを受け止めず

ああ、めんどくせ

 

そこに立ち上がったのがまさかの由美子の母親

由美子や千佳はもちろん、両者のマネジャー、更には千佳の母親も巻き込んだ6者面談を提案するんですが、そこで由美子の母親はなんと千佳の母親と同じような言動に!!

ただこれはもちろんわざとであって本当の狙いを「あなたがやっていることは強要に過ぎない」と認識させることでしょう

この母親すげえな…

でも千佳の母親の考えは変わらない

頑固すぎませんかあなた…

 

で当日、千佳の母親が立ち合いするなかで例の勝負が始まるのですが…

終盤の展開には目頭が熱くなるかも…!!

 

前巻は終盤、一気にシリアスな展開になりましたが、その流れは今回も健在

この作品、緩急すごいですよね(汗)

変態王子と笑わない猫」も緩急が凄いことで話題になってましたが、この作品もその系譜を受け継ぎそうです

 

多分次の次の巻辺りでドラマCD制作されそう

でも頼むから2巻発売と同時に1巻の表紙リニューアルは勘弁してくれ…