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アニメ、漫画、ライトノベルについて書くブログです

千代田百瀬の物語はここに完結する 〜「失恋探偵ももせ 3」感想〜

タイトル:失恋探偵ももせ3

作者:岬 鷺宮

イラスト:Nardack

失恋探偵ももせ3 (電撃文庫)

失恋探偵ももせ3 (電撃文庫)

  • 作者:岬 鷺宮
  • 発売日: 2013/11/09
  • メディア: 文庫
 
失恋探偵ももせ3 【電子特別版】 (電撃文庫)

失恋探偵ももせ3 【電子特別版】 (電撃文庫)

 

「失恋探偵ももせ」の最終巻

この後に「失恋探偵の調査ノート」というこの作品のスピンオフがございますが、一旦「失恋探偵ももせ」シリーズの感想はここで一段落です

 

  • チャラそうに見える彼氏?

1巻2巻と離れ離れになることがありながらもクライアントの依頼に応えてきた九十九と百瀬

しかし今回の依頼主忍野千尋の依頼内容はなんと「振った彼女の数を調査して欲しい」というもの

フラれた彼氏代沢圭がチャラそうだからとはいえこれは…

 

クライアントの依頼を受けて調査を進める九十九と百瀬

やはり調査段階ではチャラそうなイメージがあるのですが、そのイメージを変えるのが以前百瀬達の調査対象になった奈菜緒悠

この奈菜緒の登場が彼のイメージを変えていくのです

 

そしてこの冒頭の依頼解決の糸口がかなり重要になります

キーワードは「勘違い」です

  • 千代田百瀬の姉

この巻でキーキャラになるのは百瀬の姉

この百瀬の姉は7年前に亡くなった人物なんですが、百瀬の家族を支えるような存在だったとのこと

何でも出来る完璧人間だったようです

百瀬にとっても憧れだったとか

 

その上、九十九の初恋の人でもあったようで九十九が探偵ものを好む理由は彼女の影響だったようですが、小学生が依頼してきたある事件の終盤に百瀬が取ってしまったある行動が怒涛の急展開を招いてしまうことに…

 

  • 千代田百瀬という少女

そのある行動は百瀬を赤いマフラーを大切にしているのですが、このマフラーを忘れてしまうミスを犯してしまう…

それが原因で2人のすれ違いが起こり、別れてしまう…

 

ここまでこの作品の語り手は九十九だったのですが、この巻の大半は百瀬

そこで百瀬というミステリアスな人物の真相が明かされていきます

 

百瀬は1巻の時点でからミステリアスな雰囲気を醸し出していたのですがそれは姉になりきっていたから

本当の百瀬はドジで注意力散漫で失敗だらけの少女だったのです

姉になりきっていたのは崩壊寸前だった家庭を取り戻すため

そのために百瀬は努力して姉のような人物になっていたという訳です

 

だからマフラーを忘れるなんてドジな行動は元の百瀬としての行動

それが悲劇への引き金となり、さらに親友の士穂里も傷つけてしまう…

 

そんな百瀬を過去の依頼主である矜持ヶ谷が慰めていくのですが、そのタイミングで九十九の引っ越しが決まってしまう…

この怒涛の展開は最終巻ならではですね

ブコメ作品あるある(「あねどきっ」、「パジャマな彼女」など…)

 

先輩が引っ越しする前になぜ失恋してしまったか…

その真相を知るために百瀬はは奔走していくのですが、その真相は…

実はここで重要になってくるのが冒頭の依頼

その冒頭の依頼解決への手口がここでも繋がってくるわけです

 

それにしても百瀬の小学校時代はいろんな意味で凄い

どうすれば算数で使う巨大三角定規を紛失するんだよ…

あれを紛失するってただ者ではないぞ

なお僕の小学校の同級生は虫眼鏡を使って軽いボヤ騒ぎを起こしかけました

 

そして近づく別れの時

ただ、ここで九十九が取った行動は!?

 

 

という訳でこれで「失恋探偵ももせ」は完結となります

ご存知の通り、百瀬は「三角の距離は限りないゼロ」にも登場!!

一応九十九もちらっと出てくるようですが、「失恋探偵ももせ」、3巻だけとはいえ逆に3巻だからこそ濃密なストーリーが発揮できたのではと僕は思います

 

さて、「読者と主人公と二人のこれから」を経ていよいよ「三角の距離は限りないゼロ」の感想を掲載していきます!!

楽しみだ〜!!

結局情熱は捨てられないんだ!! 〜「ぼくたちのリメイク6」感想〜

タイトル:ぼくたちのリメイク6

作者:木緒なち

イラスト:えれっと

ぼくたちのリメイク6 アップロード日:9月1日 (MF文庫J)
 

ぼくたちのリメイク6巻、この間の中心は言うまでもなく彼です!!

  • 斎川、暴走

この巻はこれまでの巻と異なり度々視点移動が起こるのが特徴

視点移動というと禁書シリーズを連想する方が多いでしょうがあそこまで視点移動はしない難しい言葉も出てこないので安心してください(笑)

 

恭也・ナナコ、河瀬川…など視点が次々に変わっていきますが、この巻でいろんな意味で爆発したのは斎川

恭也とナナコが諸事情でシェアハウスを留守にしているため、シノアキと斎川の2人きり状態

こうなれば斎川は大興奮ですね 

尊敬するシノアキと2人きりなんて夢にまで見た状況ですから(笑)

しかしそんな状況は恭也とナナコに頼まれて来訪した河瀬川の登場によって一瞬で終了!!

世の中は残酷です

 

で河瀬川といえば真面目人間の象徴

なんで最初、斎川は萎縮してしまいまうのは仕方がないこと

しかし美術サークル内で行われた文化祭の出し物で斎川が提案したコスプレ喫茶に賛同してくれたことから少しずつ心を開き始め、河瀬川にコスプレさせると暴走開始(笑)

シノアキだけではなく河瀬川にも懐いてしまいたしたとさ(笑)

河瀬川さん、お疲れ様です!!

 

なおコスプレ喫茶会議では「ゼロの使い魔」のルイス、「涼宮ハルヒシリーズ」の長門ちゃんが出てきたりしますが、河瀬川のコスプレ着用回避は叶わず…

  • 貴之が生まれた街

一方、恭也とナナコはどこへ向かったかというと川越へ

目的は勿論、貴之を連れ戻すこと※フィクションだから出来ることであって現実でやることはあまり推奨しません…

チームきたやまの動画制作に欠けているものは「物語」

そうなると貴之の存在は必要不可欠という訳です

 

しっかし、再会したところで恭也達の願いが簡単に叶うわけがない

なので作戦を練ることになりますが訪れたカフェでマスターから「観光案内人」と紹介された人物に川越、もとい貴之が生まれた街を案内されることに

 

この観光案内は素晴らしいもので恭也達も関心してしまいますが、その観光案内人の正体こそ貴之の父である鹿苑寺望行

これには驚きましたよ…

まさか正面から出てくるとは…

 

その後、貴之と改めて話をすることになりますがこの街の本当の姿は貴之を逃がすまいとする監獄

こんなところで過ごすなんて僕には出来ませんよ…

だって監視役があちらこちらにいるんですよ!!

自由なんてものはないじゃないですか…(他の作品で説明するなら「緋弾のアリア」の白雪かな?キンジが連れ出すまでは外の世界を知ることが出来なかったし)

 

ここに戻る、それは夢を断念するということに近かったのです…

  • やっぱり情熱は捨てられない!!

しかし恭也は知ってました

貴之が映画館に足を運び続けていることを…

それは未練を残していることを意味するのです

 

貴之の情熱が再燃することを信じた恭也は、チームきたやまが進めている作品の資料を渡し退散

シェアハウスに戻ってくると、ナナコや斎川の活躍

更には火川が思わぬ力技を見せてくれたことで動画は無事完成

九路田とシノアキ化物コンビにはまだまだ及びませんでしたが…(冴えカノでいえば英梨々と詩羽、この2人の成長具合があの事件を起こしたんだよな…)

 

ただ、この動画の本当の目的は別にありました

というのは貴之に手渡した資料にはこの巻のサブタイトルにもなっている「アップロード日:9月1日」なる意味深な文字が

これは勿論、恭也達が動画を投稿する日のこと

 

当然貴之は気になって動画を見るわけですが、それは中途半端なもの

何故ならこれは貴之のメッセージのようなものだったから

 

これを切っ掛けに貴之は完全に情熱を取り戻し、父親を説得して再び恭也達の元へ帰ってくることになりますが、これで思い出すのがストレイテナーのギターであるOJ

彼は一度はバンドを辞めて機材も全て売った

けど諦めたようでやっぱり音楽への未練が残っていて、久々にライブをしたことで音楽が好きであることに気づかされたんです

 

つまり人間、諦めようとしたって未練が残っている限り情熱は捨てられないんです

この巻をきっかけに本当にやりたいことと向き合う方、多いのではないでしょうか

やりたいことを燃え尽きるまでやればいい、それが人生ですよ

なお戻ってきた貴之はあるペンネームで活動することを決意するのですが、既巻を持っている方は見比べて欲しい

1文字ペンネームが変わってます

恭也がまた未来を変えたのですが、これは正しい選択になるのかはまだ誰も分からない…

 

ちなみにシェアハウスは斎川が入居したことになって、貴之の住居は以前と別の場所になりますがあの人も戻ってきます(笑)

まさか再登場するとは…

そして何を疑っているんだ(笑)

 

という訳でこの巻は貴之が情熱を取り戻すストーリーという訳だったんですが、皆さん忘れてませんか?

シノアキのことを

 

どういうことは伏せますが、シノアキはとんでもないことになってます

彼女と九路田に勝つことは出来るのでしょうか…?

 

次の7巻で決着が着きます

そしてこの際爆弾発言しますが、このシリーズの感想を書いた順番は4→5→6→スピンオフ→1です(笑)

あれ、スターウォーズみたいだな(笑)

失恋探偵の恋愛は前途多難!? 〜「失恋探偵ももせ2」感想〜

タイトル:失恋探偵ももせ2

作者:岬 鷺宮

イラスト:Nardack

失恋探偵ももせ2 【電子特別版】 (電撃文庫)

失恋探偵ももせ2 【電子特別版】 (電撃文庫)

 
失恋探偵ももせ2 (電撃文庫)

失恋探偵ももせ2 (電撃文庫)

  • 作者:岬 鷺宮
  • 発売日: 2013/08/10
  • メディア: 文庫
 

「失恋探偵ももせ」の2巻

今でこそ「三角の距離は限りないゼロ」がヒットしてる岬先生ですが、続編を刊行できたのはこの巻が初だったとのこと

 

  • 変わっているようで変わらない2人の関係

前巻のラストで両思いになり付き合い始めた百瀬と九十九

前巻の矜持ヶ谷の依頼のこともあり、事前に「思いもよらない事実が判明する場合もございます」と了承を取った上で調査する方式に変化はしたものの、表面上は以前と同じ

 

というのは失恋探偵なのに「依頼者の前でいちゃつくのは…」と依頼者を考慮してのこと

百瀬の親友である志穂里にはばれてますが

 

この巻でも数々の依頼が失恋探偵の元に

同じ部活の先輩に告白したのに振られてしまったといった鉄板ネタからもう在籍しないOBへの叶わない失恋を消化するための暗号に挑戦したりとミステリアスな内容まで…

 

で百瀬と九十九はというと失恋探偵以外の活動ではカップルらしい雰囲気を出しているのですが、この巻で言えば第2の依頼から雰囲気が一変してしまいます…

まあおもいっきりヒントは書いたんですけどね

  • キーパーソンの荻野目千佳

そんな第2の依頼を終えた直後に現れたのがこの巻のキーパーソンと言える3年の荻野目紗千佳(念のためもう一度言及しますが、九十九は2年で百瀬が1年です)

挿絵を見ていただければ分かると思われますが熱血系の先輩

実は彼女を巡る依頼が失恋探偵のはじまりでして、文化祭まで時は遡ることになります

 

その文化祭で荻野目は文化祭の実行委員長を勤めており熱血タイプの委員長として指示を集めていたのですが、同時に文化祭実行委員が4名おり逆ハーレム状態(笑)

めだかボックスでもこんな現象見なかったぞ…

 

ただ、そのうちの1人である砂川が荻野目から謝って送られたと思われるメールで文化祭終了後、荻野目から4人のうちの1人と付き合うことを知ってしまい失恋探偵に依頼へ

なお当時、九十九は百瀬のことを名字の「千代田さん」と呼んでます

 

でこの事件を百瀬は瞬く間に解決

表情だけで事件を解決に導いてしまう辺り、ここから百瀬の非凡な才能は発揮されていたのです

 

がここで依頼は解決したはずが、現代に時間が巻き戻るとその荻野目が付き合っていたはずの彼氏に振られていたことが発覚

なおこの期間、わずか4ヶ月

しかも喧嘩ではなく乗り換えという所謂浮気です

クズだな

 

おまけに百瀬との関係が最悪な状態に進みかけているなかでの調査

事件の推理をするのも九十九という非常事態…

まあなんとか事件は解決するんですが…

  • 表に出すことこそ大切

その依頼解決後、九十九は百瀬のことを相談することに

すると「責任はお前にある」と突きつけられることに

 

一見ミステリアスな百瀬だって普通の女の子

だから九十九の気配りが返って逆効果になっていたんです…

それに実はこの巻、前巻に登場した矜持ヶ谷が復活していく様子なども見られたりしているのですが、他の女子の話をされて良い思いをする女の子がいると思いますか?

一度も付き合ったことがない僕ですらそう思うよ

依頼相手に荻野目が来なかったらどうなっていたことか…

次の巻はやっといちゃつくようになるのかな

 

 

次の「失恋探偵ももせ3」でこのシリーズは終了

…なんですが、以前話していたスピンオフで「失恋探偵の調査ノート※新品は入手困難なのでブックオフ電子書籍で購入推奨、一応中古で入手はしてます」がありまして、それを持ってシリーズは終了…?なのかな

一刻も早く「三角の距離は〜」読みたいからどっちを先に読むか真剣に考え中です…

 

追伸

こんな状況で書くのも難ですが、しれっとこのブログPVがようやく1000を超えました

ありがとうございます!!

 

しかしガンガン記事を投下しているため、ストックがなくなりつつある(笑)

楽しい夏休みだったら良かったのに 〜「僕が僕であるために(5)」感想〜

タイトル:「僕が僕であるために。(5)」

作者:葉月抹茶

 

僕が僕であるために」第5巻
作者いわくようやく物語が動き出したとのことですが…僕はこんな爽やかな夏休みを送った記憶はない※彼女いないし女子もまともに誘えなかった人間です

表題に「夏休み」なんて入れますがこの巻の冒頭は一学期の始業式
これから始まる夏休みに紗奈はワクワクしているんですが、思っていることをすぐ口に出すによってどんどん傷ついてしまう(笑)※こんな人間にならないように

 

ですが歩が誤って駿の眼鏡を壊してしまったのでさあ大変
もうどっちがどっちか見分けがつきません
しかも歩はこの状況楽しんでるし(笑)

 

結局紗奈は見分けることが出来ず帰り道も混乱中
ただ紗奈も少しずつですが変化が起こっていて…

  • それぞれの思惑が動く花火大会

夏と言えば花火大会
駿の家に遊びに来たが「美雪の浴衣を見たい」と話しているなかで美雪は紗奈と千尋に誘われて、浴衣を買うことに

 

美雪は康平に「男女」と言われたり、浴衣を着用したらからかわれるのではと気にしていましたが「変わりたい」
その決意が大きな一歩を踏み出すことになるのです

 

当日、歩も加えた幼なじみコミュニティはにぎやかに花火大会を楽しむなかで駿はある行動に出ようとしますが紗奈がまさかの行動に出て…

  • 続・歩の秘密

そして4巻でさらっと歩が口にした

 

「俺はきっと この先 誰かを『好き』になることは ないだろうから」

 

これには続きがあり、花火大会が終わった後レストランで駿と会食するシーンがあるのですが、駿が去った後に

 

「好きにならないし あの人以外は」

 

 

そのあの人とは遥と呼ばれる女性とのこと
優の関係者であることは間違いありませんが、優が歩を嫌うキーは病弱なこの女性にありそう

 

そしてこの巻の終盤、ひまわり畑を駿たちは訪れますが千尋はあるものを見てしまい…

 

あ~あ、どろどろの気配してきたよ(汗)
ココロコネクト」だってそこまでどろどろしなかったのに…
次の巻どうなるか気になります

そして僕はこのブログのストックがなくなりつつあることを不安視している…

さあ、ここからが再出発だ 〜「ぼくたちのリメイク5」感想~

タイトル:ぼくたちのリメイク5

作者:木緒なち

イラスト:えれっと

 

再び2007年に舞台が戻る「ぼくたちのリメイク5」

この巻の注目人物は前巻にも登場したあのキャラと強烈なインパクトを放つ新キャラです

  • 危険人物、九路田孝義

まずこの巻を象徴する存在が新キャラの九路田孝義

どんな容姿なのかは単行本で確認していただく(とりあえず禁書の一方通行のような見た目からヤバい雰囲気を放っています)として、2巻で恭也達が所属するチームきたやまよりも凄い映像を作ったチームが居ましたよね?

その中心人物が九路田

 

ただこの人、人間性に難があって良い作品を作るためなら人がどうなっても構わないという人物

実際この人が原因で2名生徒が退学しています(しかもうち1人はこの後紹介する斎川にも関わってくる…)

 

でも作品作りに駆ける情熱は本物

高いクオリティーを求めてしまうがゆえに人間を追い詰めてしまうのであって、逆に言えば意識が高い人物と組めれば鬼に金棒

3巻のゲーム制作でモチベーションを失っていたシノアキを復活させるには格好の人物というわけです(元々九路田が一緒に組んでみたいと話していたのもありますが)

 

しかしながら人間がどうなっても構わないという性格には反感を抱く読者も多いでしょう

でも彼にも人間らしさがあって、

 

「人生なんかあっという間で1つか2つしか成し遂げられねえんだから」

 

という名言も残しています

 

読んでいる最中に浮かんだのは冴えカノの紅坂朱音

彼女も人使いが荒い人間でしたが、そうなってしまったのは自身が制作した作品のメディアミックスがボロボロにされたから

もしかしたら彼もこういう人間になってしまったのは訳があるかも…

 

同時に冴えカノの伊織は良いやつだったなとも思いましたね(彼は恵に嫌われてはいましたが、楽しくゲームを制作することを望み、途中から倫也に加勢) 

なんで悪役を好むかは最後まで謎だったけど

  • 本格的に交わる斎川美乃梨

もう1人は前巻こと2018年では人気イラストレーターだった斎川美乃梨

この巻から本格的にストーリーに関わってきますが、2018年でも人見知りだったということもあり過去である2007年でも彼女は人見知り

 

それでも恭也は「シノアキと斎川を関わる」という思惑はなんとか達成させるのですが、もうシノアキに懐きまくっとる(笑)

彼女の憧れがシノアキであるから必然と言えば必然だけど(シノアキも「渡さんよ〜」と話している辺り、相当気に入ったようです(笑))

 

しかも彼女がストーカー被害に遭っていることもあり、住居は恭也達が住んでいるシェアハウスへ(バイト先も最初はメイド喫茶(?)でしたが、ナナコや恭也も勤務するコンビニへ移動)

ますます接点が深くなりますが、チームきたやまのイラスト担当のシノアキが九路田チームに移動しているため、彼女が協力を求められるのは必然

 

ただ彼女は何度も断る

その理由は自分の作品を見られるのが恥ずかしいから

でもそんな彼女もあるものを見て参加を決意し…

ここだけは実際に読んで見て欲しい

僕もここを読んで感心させられたので…

 

  • チームきたやま再始動

そして河瀬川に加え火川(5巻にしてようやくイラスト登場!!)も加えた4人でお題である動画制作に挑むのですが、そのお題は実際に動画サイトに投稿するもの(2007くらいからニコニコ動画が本格的に流行りだしたんだっけ?)

しかもチームきたやまはまだ黎明期であったボカロを用いることにしたのでナナコは悪戦苦闘(途中でヤドカリ状態に…)

イラスト担当は斎川が参加してくれるのでなんとかなりそうですが、もがきもがけどなかなか進展できない…

 

ですが恭也の意思は固い

もうあの「未来」に戻りたくないから

だからこそ次の巻で大きな行動に出るのでしょう

「彼」を取り戻すために

 

これ執筆しているのは3月中旬なんでまだアニメに関する情報は微塵も出てません

ただアニメは4巻で終わりそうな予感するので、アニメの続きはここからでしょう

 

ライトノベルとはいえコミカル要素は少なくってきました

そのため、もの作りとはどれだけ難しいのかがよく伝わってきます

 

次の6巻では間違いなく彼が再登場するでしょう

戦線復帰するのは既定路線としてどのようにして復帰するのか注目です

「三角の距離は限りないゼロ」に登場する千代田百瀬の学生時代 〜「失恋探偵ももせ」感想~

タイトル:失恋探偵ももせ

作者:岬 鷺宮

イラスト:Nardack

失恋探偵ももせ 【電子特別版】 (電撃文庫)

失恋探偵ももせ 【電子特別版】 (電撃文庫)

 

現在コミカライズが実施され、いつアニメ化が発表されてもおかしくない「三角の距離は限りないゼロ」

読者ならば作中に千代田百瀬が登場するのはご存知だと思われます

 

作中では教師として登場する百瀬

勿論、そんな彼女にも学生時代はあり…

この作品は百瀬の学生時代のエピソードであり、岬先生のデビュー作でもあります

 

  • 失恋探偵とは?

千代田百瀬が学生時代にやってたこと

それはクライアントの求めに応じて「恋の終わり」、いわば失恋の真相を辿る失恋探偵でした

これに巻き込まれたのが主人公である野村九十九

彼はミステリー研究会、通称ミス研の部長なんですが入部してきた百瀬の失恋探偵業に助手として巻き込まれてしまうわけです

 

そんなわけでこの作品のベースはオムニバス

様々なクライアントの依頼を受けながら物語が進行していくのです

失恋したと思われた依頼の真相が驚くものだったり、不器用なオタクの相談だったりと様々な失恋相談を見ることができます

 「徒然チルドレン」、「初恋限定」に近いのかな?

 

ちなみに百瀬、外見こそミステリアスなのですが、実際にはエレファントカシマシの宮本みたく、頭をかきまくる癖があります

そのため、その都度九十九が髪を整える始末

あれ、この関係はどう見ても…?

  • 真実は伝えるべきか、否か

着々と依頼を解決していく百瀬と九十九

ですが九十九のクラスメートである矜持ヶ谷摩緒の依頼が2人とってのターニングポイントとなります

 

彼女には早川健という秀才でイケメン、並びに父が地主であるがために金持ちで性格も良い彼氏(ただし3年、九十九は2年で百瀬は1年です)がいました

しかしながら親が結婚相手を連れてきたことを理由に失恋を余儀なくされることに

 

そんな彼女の依頼内容は「『親が決めた結婚相手』がどういう人か」

九十九はクラスメートの依頼ということもあっていつも以上に気合いを入れるのですが、この依頼の真相はとてつもなく悲惨なもので…

 

矜持ヶ谷に真相を伝えるかどうか、これを巡って百瀬と九十九は口論に

過去の例を踏まえて「伝えるべき」と考える百瀬に対して、彼女のことを考慮し「伝えるべきではない」と考える九十九

 

最終的に「伝える」ことになりますが、この行動がもたらしてしまったのは…

 

このエピソードの顛末を避けている理由

それはこれをやられてしまったら10人中9人は立ち直れなくなってしまうほど衝撃の結末だからです

 

  • 2人の関係、それは…

矜持ヶ谷の依頼後、百瀬と九十九は決裂

それは失恋探偵の終わりを意味します

矜持ヶ谷も真相を知ったショックが顕現してしまうことに

 

ただ、一番大きな影響が出たのは百瀬

学校を欠席し、食事も出来ずに部屋に引きこもる事態までになってしまったのです…

そんな彼女を心配した九十九は以前の依頼で百瀬から借りたDVDを返却するために彼女の自宅を訪問

なんやかんやで彼女と面会するのですがその時、彼女は思いがけない行動に!!

このタイミングで何故あの行動を…?

 

その翌日、百瀬は友人である四十八願志穂里(これでしおりと読みます。どこからこのネーミングを思い浮かべた…)が失恋したということで依頼を

…ですがこの依頼は偽り

本当の目的は失恋探偵を辞めて欲しくなかったから

同時に百瀬と九十九の関係を自覚させるためにわざとこの行動に出たのです

友人のためとはいえ、「別れたふりをする」って大胆すぎるだろ…

 

僕の音楽ブログを見ている方なら存じていると思いますが、僕は一度も彼女が出来たことがない

だから恋愛ってゲームや漫画のイメージが強いんですが友人のために「別れる」芝居を打つなんて…

この志穂里という人物は凄いなと思います

友人を助けるためにこんな大胆な行動に出るなんて

現実でこんなアクション起こせるカップルいないと思うぞ…

 

そんな志穂里の助けもあって、ようやく本当の気持ちに気付いた百瀬と九十九

その後、矜持ヶ谷と話したあとに2人は失恋探偵としてまた歩み始めますが…

次の巻からイチャイチャする未来が見える…

 

 

この作品、大学時代にネットで面白いラノベがないか検索したところヒットした作品

なので数年前から所持していたものの、なかなか読む機会が生まれず、自宅に眠っていました

それから数年後、岬先生の最新作「三角の距離は限りないゼロ」がヒット

しかもこれまで電撃文庫から出版された一部作品のキャラクターがその作品にも登場してるんですよね…

なので過去の作品も読み返している次第です

 

つまり、将来的に「三角の距離は限りないゼロ」もレビューする予定でいます

その前の「読者と主人公と2人のこれからも」

 

「三角の距離は〜」を読むなら過去の作品も読んだ方がより世界観が楽しめるはず

皆さんも千代田百瀬の学生時代を体験してみませんか?

最後に残ったのは絶望か、それとも…〜「いつかここにいた貴方のために/ずっとそこにいる貴方のために」感想〜

タイトル:「いつかここにいた貴方のために/ずっとそこにいる貴方のために」

作者:西塔 鼎

イラスト:Enji

タイトルが長すぎる(笑)

 

以前紹介した「優雅な歌声〜」同様、年明けに表紙買いした作品

口コミも見てないしあらすじすら見てません(笑)

タイトルが長いのは置いといて、この作品「結構重いな…」という印象を抱きました

 

  • 現在と過去

この作品の特徴は現在の話と過去に起こった話を行き来していること

現在の話がインターリュードとなり、物語の軸である過去に繋がる構成にしているのです

 

世界観としては「ニーナとうさぎと魔法の戦車」のような世界観

ただあちらの作品は首なしラビッツという希望の象徴がいるのに対し、こちらの世界にはそんなもの存在しない

失敗した世界(軍人から記者に施設や事件を説明する形式)から過去を振り返る

そう話すべきでしょうか

 

まあ希望的存在はあったと言えばあった

しかし…

 

  • 「聖女」と「不死身」

その希望が「聖女」という存在

簡単に話せば魔法使いですね

 

表紙に映っているヒロイン四月がその1人で、敵を凍り付けに出来る恐ろしい能力を持っているわけです

要は化物

ただ戦闘のための道具という感じで外の世界は何も知らないのです

 

そんな化物と偶然出会ったのが主人公のレンカ(倒れているところを教会で見つけ、四月の頼みで薬を刺す、なお四月という名前はレンカがつけたものです)

数々の戦闘から生き延びてきた「不死身」と呼ばれる存在

でも生き延びてはいるものの希望はない

ただ生きている

そんな日々を送ってました

 

そんな2人が出会うことによって少しずつですが希望が生まれ、レンカの仲間であるカイシャルも後々一緒になって毎日が少しずつ楽しくなっていくのです

なかでも面白いが4人で演劇を見に行くシーン

この演劇がほぼ「白雪姫」のオマージュなんですが、そのクライマックスを観客が演じることになりレンカと四月が演じることになるんですがここで四月が大胆な行動を

こんな日々が続いてく、誰もがそう思っていた…

 

  • この世界には希望はあるのか

しかしその演劇を見たあと、体調を崩し回収される四月

その後四月を軸とした作戦が実施されるのですが、その作戦中に四月の力が暴走

駆けつけたレンカの呼び掛けでなんとか正気に戻るもののこの暴走によって彼女は要済みに…

 

というのも四月をはじめとする「聖女」は作られた人間(だから抑制薬が必要)

最終的に「箱庭」という場所に帰されてしまう=もう出歩くことも出来なくなってしまうのです

それを知ったレンカは逃げるべく仲間と共に作戦を起こしますが…

 

結論からいってこの作戦は失敗に終わり、レンカたちは社会的に「死にます」

四月も「箱庭」に移され、これを読んでいるだけでは救いのない結末に見えますよね?

 

ただ終盤のページまで読んでこれたなら心にがグッとなるはず

それでも「ニーナとうさぎと魔法の戦車」と違ってシリアス度がかなり高いので少し読みにくい印象を受けましたね

でもこれ読んでいるとやっぱり戦争って糞だなと思わずにはいられない

違う形で四月とレンカが出会えたらと思うと…

 

なおこの作品は昨年刊行されたばっかりですので書店やオンラインストアでも普通に入手できます

シリアスな作品が好きな方には合うかも