先行企画に参加させていただいた作品です〜「終焉ノ花嫁」〜
タイトル:「終焉ノ花嫁」
作者: 綾里けいし
イラスト:村カルキ
ここのところ、漫画の感想が続いてましたが久々にラノベの感想となります
今回紹介するのは「異世界拷問姫」の作者、綾里けいし先生の新作である「終焉ノ花嫁」
発売前からMF文庫で猛プッシュされていた注目作品です
実は発売前に1巻丸ごと試し読みできる企画が行われていたのですが、その企画に僕も参加していました
※公式HPを見ていただけると僕の感想を見ていただけますよ
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死から始まる物語
ざっくばらんに話すとこの作品は主人公であるカグロ・コウが死んでから物語が始まります
「ストレート過ぎないか?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、コウが死ぬ前と死んだ後では世界観が異なりすぎるのです
コウは同級生とキヘイの研究のために残骸を回収していた際に、襲撃に合って仲間を助けるために自分を犠牲にした
…のですが、コウは蘇生します
それは白姫と結婚したから
一度は死んだものの結婚することによって身体が復活したのです
これが大きく彼の運命を変えていくことになるのです
なおこの作品が始まる前、公式Twitterでは簡単なキャラクター紹介が行われており、ウェディングドレスのような白い衣装を身に纏った少女が白姫ですが、この白姫めちゃくちゃ可愛いです(笑)
可愛いんですが、コウを狙おうとするものなら全力で排除しそうとする勇ましさも併せ持っています
※1キヘイ:作中に登場する主人公達の敵。このキヘイが出現したことによって、セカイは大きく変化することに。【乙型】、【甲型】、【特殊型】の3つに分かれている。
※2結婚:この作品の結婚は世間で言われている結婚とは大きく異なりキヘイと契約を結ぶことを意味しています。しかも花婿=人間、花嫁=キヘイといった感じ。この契りを結ぶことによって夫婦となり、花嫁は花婿を守るために戦います。
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「百鬼夜行」での日々
白姫と結婚したことでコウの運命は大きく変わってしまいました…というかファンタジー作品にはこの手の導入は付き物だけど(青の祓魔師で燐が悪魔の力を解放してしまったり、灼眼のシャナで悠二が存在を食われてしまったりなど)
死ぬはずだったのにコウと結婚したことで、蘇生してしまったからです
そうなるとどうなるかというと、コウと白姫はカグラと名乗る男性からの誘いで「百鬼夜行」に入ることに
要はキヘイに対抗する集団に入ったということです
いきなり先輩のカゲロウ・ツバキに殺…いや倒されかけたり、白姫と同居を強制(というよりは制御できるかの試験)させられたりしますけど(笑)
そのうえで以前のコウなら探索隊の立場(残骸を回収したりする前述のことが仕事)
でも今はキヘイを殲滅する立場
なので、探索隊を救助したりキヘイを白姫の力を借りて殲滅したりと世界は180度変わったというわけです
知ってはならないものを知ってしまったと表現するべきでしょうか
ただ状況は千年黒姫の出現によって一変します
出会いはコウと白姫が先輩と共にキヘイの殲滅作戦に参加していたところ
千年黒姫とはキヘイの女王、要するに統率者のようなもの
ならば当然強いわけでコウと白姫はもちろん先輩方も太刀打ちでない…
それほどまでに彼女は強すぎるのです(もちろん「百鬼夜行」側にもササノエというトップクラスに強い先輩がいますが、彼でも互角といったところ)
そのうえ、彼女が現れたということは多くの人々が抹殺されてしまう「逢魔ヶ時」が近づいてしまっているということ
コウは勿論、百鬼夜行はそれに抗おうとするのですが…
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千年黒姫の正体
この千年黒姫って実は白姫なんですよ…
どういうことかというと、遥か昔乗り越えられなかった逢魔ヶ時の際にコウを食べた白姫が彼女でして
コウを死なせないように白姫はあらゆる手段を尽くしたのですが、どれもこれもうまく失敗
最終的に自分が千年黒姫を名乗り、倒して運命を変えるように仕組んだのですが、結局ばれてしまったと言うわけです
この作品、各章冒頭に誰かは分からない人物の描写があるのですがそれこそが千年黒姫
僕もまさかこれが千年黒姫だなんて最初は気付きませんでした
敵でありながらもコウが生き延びて欲しい…
なんて悲しい愛なんでしょう…
そのうえでコウが取った選択は2人の白姫を生還させること
そのためにコウは時空を遡っていくのですが…
この作品、刊行と同時に2巻が発表され話題を呼びましたが2巻は凄まじい内容になっているようで…
「異世界拷問姫」の作者ですからね
どんなハードな展開が用意されているかは分かりませんよw
でもこの1巻はダークファンタジーが苦手な方でも読めると思う
素晴らしい愛の物語だから
それが2巻ではどうなるか
僕はまだ手をつけてないので楽しみです(笑)
ちなみにカグラの正体にはビビると思います