2015年にアニメ化!去年スロットになった作品!!~「対魔導学園35試験小隊 1.英雄召喚」~
タイトル:「対魔導学園35試験小隊 1.英雄召喚」
作者:柳実 冬貴
イラスト:切符
今回紹介する作品は「懐かしい!!」 と思われる方が多いと思います
というのはこの作品、今から5年前の2016年に完結している作品であり、2015年にはアニメ化しています(僕も知りませんでした・・・というか2015秋のアニメって何見てたかな汗)
なんでこの作品を今取り上げるか
それは昨年この作品が突然スロットになり、やってみたところ非常に面白くはまってしまったからです(勝った金額で全巻購入しました)
そんなアニメにもなったこの作品、先に言っておきますがハーレムなんて場面は基本的にこの巻では皆無ですしそもそもそのような描写はないとのことです(YouTubeのスロットPVコメント欄より)
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35小隊+1
まずこの作品の舞台となるのは魔女や魔法使い、魔導遺産といった【魔導】に関わるモノを取り締まる異端審問会の異端審問官を育成する機関である対魔導学園
そこに所属する35試験小隊を中心に描かれていく
のですが、この35試験小隊、
- 草薙タケル・・・隊長だけど剣以外は駄目(この時代では戦闘の主流は剣から魔法、銃に移行しているので取り残されている)
- 西園寺うさぎ・・・狙撃が得意だが本番になると実力発揮出来ない(野球で例えるならブルペンピッチャー、同じ射撃手で例えるならまだ芳佳と出会う前のリーネ)
- 杉並斑鳩・・・整備は上手いけど興味を示すのは兵器開発のみ
と個性派だらけでして、退学の危機に瀕しています
その理由は成果を上げられていないのが原因ですが、本番になったらあがり症となるスナイパーに時代遅れの隊長、さらには整備は上手いのに兵器開発以外やる気出さないって・・・
そりゃ退学の危機に瀕するよ
だって当てられないスナイパーなんてお荷物ですから
しかも戦闘の中心となるモノは常に変化する
剣が廃れた時代に剣を主流にしてたら変わり者として見られるのも無理はありません
そんな個性派だらけの35小隊に新しく加わった(というよりは理事長によって入れさせられた)のが鳳桜花なのですが、彼女はもともと魔女狩り(と書いてデュラハンと読みます)であるエリート
ですがある事情で、この舞台ならびに学園に編入させられたというわけです
しかもタケルからすれば数年前にプライドをズタズタにされた相手
個性派小隊が更にカオスになった瞬間と言えるでしょう
この4人で斑鳩が他の部隊が関わろうとしていた魔導遺産の情報を盗み出して取引現場に挑むんですが、うさぎが警備員に誤射したり情報を間違えたりとあっという間にピンチに汗
ただここからタケルと桜花のヤバい面が出て行きます
まずタケルは剣術を馬鹿にされると別人に
草薙諸刃流(※1)と呼ばれる鬼を斬るために産みだした剣術で圧倒してしまうのです
これには敵方も狼狽えるのですが斑鳩がタケルの妹の真似をしたことで元に戻ります
タケルは妹思いの人間でもあるので、妹の声に弱いのです
ピンチに戻っているけど汗
次に桜花
ピンチとなった場面は桜花のお陰で逆転するのですが、ここから顕現するのが桜花の面
異端審問会の役割はあくまで魔女の逮捕や魔導遺産の押収
しかし彼女の場合魔女を殺害しようとします
それは彼女が「魔女の駆逐」を使命と考えているからで、35小隊に編入させられた理由でもあります(人質を守るためとはいえ、殺害はタブーとされています)
だから彼女も変わり者なんですよ
時代に逆行してますから
そんな桜花の行動はあるハプニングによって阻止
ですが、この取引現場に桜花は違和感を
その違和感が敵に当たる『幻想教団(ヴァルハラ)(首謀者であるホーンデッドとSランク魔導遺産であるナハト所属)』の行動に繋がってくるのです
※1:簡単に言えば脳のリミッター解除。処理能力を上げますが当然身体への負担は凄まじいモノです
- 桜花が≪紅蓮姫≫と呼ばれる訳
あの取引現場から数日後、35小隊は順調に成果を上げていきますが、ほぼ桜花の独断専行
それは順調とは言えるのか?
なので桜花VSうさぎ斑鳩タケルみたいな構図になりつつあるのですが、桜花の方が実力は遥かに上
なんでうさぎはキレるも返り討ちに
タケルもボロクソ
唯一ダメージを食らわなかったのは斑鳩のみと言って良いでしょう※桜花になんか言われても受け流した笑
その斑鳩が桜花が≪紅蓮姫≫と言われていることを突きつけられると状況は一変
≪紅蓮姫≫というのは先ほど記した桜花の行き過ぎた行動の事を指すのですが、自覚があるから反論できない桜花
桜花は「このままだと全員死亡する」と警告して帰りますが、≪紅蓮姫≫と呼ばれるのにはもちろん理由があります
ただタケルとしては小隊の雰囲気が今のままだとまずいと感じ桜花の嗜好を調査してから歓迎パーティーを試みるのですが、負傷して帰ってきた桜花によってそれは一蹴
そんな桜花を心配して、タケルは治療するのですが治療後に出てきたのが数日の前の取引の件が終わってなく「幻想教団」が何か企んでいるという桜花の推測
それにタケルは強引に協力するのですが、その後プレハブを襲撃した際にまた桜花は敵を殺害しようとしてしまうんです・・・
気持ちは分かりますが流石にやり過ぎだろ・・・※くり返しますがこの作品では殺害は良しとされていません
桜花がそうした行動に出てしまう理由
それは、両親や妹を魔女に殺害させられたからなんです
しかも妹は魔女に操られたとは言え桜花自身の手で殺してしまった
そりゃ魔女を憎みますよね
自分の大切な家族を魔女によって壊されたのですから
だから全ての魔女を憎んでしまうのでしょう
善良な魔女がいると分かっていても
それゆえ、桜花は「仲間になれない」と話すのですがタケルはそれでも桜花に協力しようとするのです
実はタケルが今の性格になった要因の1つが彼女なので
まあ直後に桜花がタケルに向かって放ってはならないあの言葉を吐いたことで逆鱗に触れりゃいますが
- 英雄召喚
でもその直後、ホーンデッドが詠唱を唱え英雄召喚(※2)というテロ行為に出るのでそれどころではなくります(目的は対魔導学園にいる≪幻想教団≫の要人救出・・・!!)
同時に街に死霊術師まで現れるので桜花は住民を守るために奔走するのですが、犠牲者の死体まで死霊術師は使います
だからきりがないのです・・・
同時にとんでもない知らせも・・・
一方タケルは来る敵は容赦なく倒しつつ学園へ
その最中にある人物と出会ったり、理事長がむちゃくちゃなことをやったりしていることを斑鳩達に知らせられますが、タケルとしては仲間が傷つくのを見たくないのでしょう
1人で行こうとしましたが、抜剣していたことが結局参加することになります
しかしながら敵が強すぎる
召喚された英霊はアーサー・ペンドラゴンと言うのですが、この英霊の魔導遺産であるエクスカリバー(Fateは関係ないぞ)は攻撃も防御も万能
故に桜花も対魔導兵器のレリックイーター<ヴラド>を使う状況になってしまうのです(※3)
けれどもその対魔導兵器を持ってしてでも倒せないため血を対価に<串刺し公の予興>という地上からも魔方陣を出現させ上空を攻撃する魔法を使って、ようやく勝機が見えたと思いきや今度は理事長権限で中断
まあここら辺まで書くと理事長が怪しいのは分かってくると思いますがそれは最後に
これで万事休すかと思いきや・・・
※2:≪伝説召喚≫、≪神話召喚≫に伝説の魔法。神に匹敵するほどの武人を先兵として使役し、多くの命を奪った禁断の魔法
※3:桜花は魔の遺産を使用する=魔力に負けたという考えなので極力使用を避けている
- タケルの登場、そして
その窮地にタケルが登場
斑鳩やうさぎのバックアップによって状況を変えていきます
ここでうさぎは使えないと書いただろ?と思うかもしれませんが、うさぎは禁教しなければ問題ないのです
緊張しないときのうさぎの命中率は見事なモノとなります
要するに自信がないだけなんです
緊張しないときのうさぎは本当に頼りになる存在です※どのくらい凄いかはアニメか漫画を見ましょう、僕もこれが掲載された頃には見てるから
ところがここでも形成は逆転される
【円卓の騎士(※4)】を英雄が使用したことによって勝機が潰えてしまうし、タケルに至っては下半身が自分の頭の上にあるとんでもない状況
想像したくありませんね・・・
グロ作品みたいじゃん・・・
その時に現れたのが先ほどタケルが学園に向かう最中に遭遇したラピス
ラピスも対魔導兵器でレリックイーターの1つなんですが彼女と契約することで蘇生したのです(ベタと言えばベタな展開)
しかもタケルが招かれた理由もラピスの契約候補者に最適だったと言うことも明らかに
やっぱり話が上手すぎないか?
とはいえ、ラピスと契約したことで状況は変化
英雄はなかなか倒れませんが最終的には触れた魔法をこちらの攻撃に加える魔法を用いて最終的は草薙流で誰も出来なかった「八岐大蛇」を発動することでようやく撃破したのです
その後、タケルは桜花に復讐を手伝うことを約束し、他のメンバーとコミュニケーションを取ろうにもなかなか取れず、タケルに助けを求めるところで終わります
が、ここで理事長の怪しい行動を羅列
- 英雄召喚に興奮※普通なら危機感抱く
- 生徒を学徒動員→英雄によって大量に殲滅させられてしまう
- 桜花の魔法を強制終了
- タケルがラピスと契約するように仕向ける→契約したことでタケルを自分の配下に置いたようなモノ
怪しさが露骨極まりないでしょ笑
本当にこんなのが理事長でいいの?
むしろ人類を滅ぼそうとしているのだが・・・
大丈夫かこの学園?
その上で次回から桜花がうさぎたちと上手くコミュニケーションが取れるのか
それも気になるところです
更にタケルに妹がいることも記しましたが実は獄中・・・
何故?
伏線の多さも気になりますが、次も楽しく読みたいと思います
最後にスロットから入られた方へ
あのキャラは次巻から本格的に登場します
※4:11人の騎士達の最高の一撃を魔力で再現する魔法
プラチナ世代が活躍し出す中で恭也は・・・~「ぼくたちのリメイク8 橋場恭也」~
タイトル:「ぼくたちのリメイク8 橋場恭也」
作者:木緒なち
イラスト:えれっと
刊行は去年の11月ではありますが、その時期が非常に多忙だったこともありようやく掲載となる「ぼくたちのリメイク8」の感想
物語は第3部に突入していきますが、まさかあのキャラが登場するとは・・・
- 恭也、サクシードソフトへ
シノアキ、貫之、ナナコといったプラチナ世代の3人が本格的に動き出し、斎川はシェアハウスきたやまを出て行くなど周囲は大きく動き出しますが、恭也はというと周囲がいよいよ才能の片鱗を覚醒しつつあるなかで置いて行かれつつある少し複雑な状況
なので次の巻で恭也がなんらかのアクションを起こすと思われましたが、恭也が起こしたのはなんとサクシードソフトでのバイト
サクシードソフトといえばVer.βの舞台でもあり、7巻でもうっすら名前が出てきていましたが本編にも絡んでくるとは・・・
タイムリープが起きようが起きまいがどうやら恭也はサクシードソフトに関わる運命だったようです
しかし驚くべきは本編にもタコ部長堀井とクソ上司茉平が登場してきたこと
前巻でサクシードソフトが出てきたのはこの2人も本編に絡み出すという伏線だったのでしょう
で、茉平というとスピンオフではラノベ史に残るとんでもない暗躍をしているわけですが、この時点ではスピンオフのような人間性は全く出ておりません
それどころか上位の大学に在籍しスペックも高く、バイトのリーダーをしている人物であります(綺麗なジャイアンだな)
ただ、恭也のよき理解者でもある加納は茉平のことを心配している様子で実際この巻の終盤で不穏の気配も見せます
もしかしたら恭也が茉平が闇落ちする運命を変えてくれるのかも・・・
なおプラチナ世代の3人はそれぞれの活動を行っていくようになっていきますが、恭也との接点はなくなったわけではなくむしろ3人のアシストをしていきます
そこから恭也は自身はプロデューサーになることを決意
まあ、これは「冴えカノ」の倫也と同じかな
ただ、この世界では冴えカノみたく上手く物事は進みません
なぜならプロデューサーは一歩間違えればクリエイターの才能を潰しかねないのだから
音楽シーンをよく知る方ほどこの意味を深く理解できるのではないでしょうか
またこの巻では恭也のサークルの先輩であった桐生や樋山は卒業し就職しましたが、2人は学生と社会人のギャップに苦しみ、シノアキ達や英子も巻き込んで旅行することに
この旅行、ほとんど桐生は役に立ってませんが、3年になりそれぞれがクリエイターとして活動するようになったため彼らが一堂に会する貴重な機会に
英子は恭也やシノアキ達と上手くなじめず2巻冒頭ではナナコに言い過ぎる場面もありましたが、今ではシノアキ達と交流するようになったことを後悔してない様子
英子はスピンオフの世界線でもシノアキ達と交流を持ってましたが、シノアキ達と出会うことで英子も変わったのかもしれない
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注目すべき新キャラ竹那珂里桜
その上でこの巻には今後重要人物になりそうな新キャラ竹那珂里桜が登場
恭也と共にサクシードソフトでアルバイトする大学1年生ですが、彼女は恭也を追いかけてきた人物
恭也に接触するために加納教授の前で30分間プレゼンを行ったほどです
こんなアクティブな行動を起こす大学生なかなか居ないぞ・・・(分かりやすく言えばアマチュア選手がプロの選手と一緒のスポーツジムでトレーニングしたいと言い出すようなもの。たとえになっているかな・・・)
でもこうした人物が現れると言うことは恭也は追われる立場になったことを示唆しています
スター選手が凄まじい才能を持つ後輩が現れたときに脅威を感じるように、この里桜はあらゆる分野でチートの人物なのです(この辺りは書籍を読んで欲しい)
そんな里桜と恭也を接触させたのは加納の思惑
要するに起爆剤をぶつけたかったのでしょう
ライバル的存在であった九路田はもう在籍していない(中退しています)
となると新しい競争相手が必要になる
その相手になるのが里桜だったんでしょうね
この段階では恭也をリスペクトする後輩という感じでしょうが
ちなみに8巻の時点ではまだプラチナ世代と接触していませんが、英子とは早くも接触し大はしゃぎしてました
斎川みたく暴走しないよな・・・?※英子は斎川に懐かれてから色んな意味で被害食らっていたな笑
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それぞれが歩き出す中で・・・
さて恭也と里桜はデバッグ作業を中心にバイトを行っていきますが、月日が流れた頃に堀井から新企画の提案を委託されることに
ゲーム会社のバイトに企画の立案を依頼するなんて話はあまり聞きませんが現実ではどうなんでしょう(ゲームのデバッグ修正作業やパチンコの新台試打のバイトはよく聞きます)
ここまで恭也は課題にぶち当たった際、未来の知識を武器に戦っていきましたが今回は封印してサクシードソフトが昔やっていた美少女ゲームを(女性読者のかたは決して検索しないように、あれな画像が次々に出てきますから)
一方の里桜は数年先(スマホを活かした)を見据えたようなノベルゲームを提案するのですが、結局2人とも相手にされませんでした
この企画立案会、結局茉平の案が通ったようなんですが茉平は意外にも2人の案を評価して後々立ち上がった茉平の企画にも取り入れてくれたのですが、それは茉平が今のサクシードソフトに不満を抱いているからなんですよ
分かりやすく言えば今のサクシードソフトは保守的なんでしょうね
チャレンジ精神がなく、原点回帰もしようとしない
よく言えば安定とも言えますが、それでは新しいものは何も生まれません
だから茉平は恭也にも協力を求めるんです
思想は近いですから
しかしながらある質問で茉平は曇ります
やっぱり油断は出来ませんね、この男
今のところは親密な関係を築いてはいますが・・・
そんななかプラチナ世代の3人、貫之は恭也の指導のもと無事にデビュー作の校訂を完了、ナナコもコラボを予定していた相手に告白される想定外な事態に恭也にサルベージを求めたものも一応順調
ただ、そんななかでシノアキが大変なことになります
実はこの巻冒頭からシノアキは悩んでいるような描写が多々見られており演出の仕事に関われるようになった英子からも心配されていたのですが、この間の終盤で遂に倒れてしまいます
ライトノベルの挿絵制作が上手くいかずサクシードソフトの人気ゲームのファンブック企画に参加させることで気分転換させようとしたのですが、疲労は蓄積して行ってしまったようです
実は体調管理を勤めるのもプロデューサーの役割であって、恭也は後悔するのですが同時にシノアキは独特の雰囲気を持っていたことも感じていたのです(そういえば1巻でも絵を描いているときは雰囲気出てたな・・・)
更に英子は「何か隠している」と指摘
7巻に出てきたエピソード以外にもまだ隠している部分あったの?
そこで恭也は「君のことをもっと知りたい!!」とまるで告白のようなことを言うわけですが、この体調不良をシノアキは一時帰宅することに
ですがその休養はなんと恭也も同行を頼まれ・・・?
サクシードソフトが前巻でうっすら名前が出てきていたので本編に関わってくる予感はしましたがまっさか茉平と出会うとは・・・
つーか、挿絵見てビビりましたよ
誰だこれ!?って
今のところは問題なさそうですが彼スキル高すぎて何でも出来てしまうんです
それが仇とならなければ良いんですが・・・
次の巻で衝突とかないよね
そして次の巻のキーは間違いなくシノアキです
7巻でシノアキが絵を描くようになった理由が明らかになりましたが、まだ秘密があるようです
貫之やナナコは過去が明確に明かされてますし、本当にやりたいことのために戦ってきた
でもシノアキはそれがない
シノアキに大きな試練が訪れるのか?
アニメスタッフとのやりとりもあって忙しいとは思われますが「探偵はもう死んでいる」は既にスタッフ発表されてるぞ
こっちも早く発表されることを望みます!!
間違っても次の巻にスピンオフを投下するなんていうテロ行為は勘弁してくださいよ
あのアニメの最新ライトノベル ~「ハイスクール・フリート あらいばるっ」/姫ノ木あく~
タイトル:「ハイスクール・フリート あらいばるっ」
筆者:姫ノ木あく
イラスト:枡石きのと
ようやく掲載できた今年初の感想記事
映画が昨年1月に公開されて以降、特に動きがなかったはいふりですが、去年の秋頃にこのラノベの発売が発表に
どの時系列の作品のなのか、あらすじだけでは大まかに掴めない状態での刊行となりましたが…
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時間軸はテレビシリーズ最終回から劇場版まで
隠すことなくざっくばらんに話してしまうとこれ、テレビシリーズ最終回から劇場版の冒頭を繋ぐ短編集です
なんで公開前に出してくれなかったの
はいふりと言えば現在もコミックスの連載は続いていましたが最新の7巻には映画と繋がるようなリンクはなし
まあ漫画は本編で描写できなかったキャラを掘り下げる役割を担っているので致し方ないこともありますが、こちらの3話と4話を先行公開しておけば映画の世界に入りやすかったんじゃないかなと思います
映画のテーマになるシロちゃんの件を伏せる工夫すれば本編のネタバレを防ぐこともできただろうし…
なのはReflectionもDetonation公開前に1巻出してましたが思い切り映画への爆弾載せてましたし、はいふりもインターリュードとしてこれ早めに出した方が良かったような…
映画はコロナが原因で興行収入そこまで出てなさそうだしはいふりって運がないよな…
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作品の中心はシロちゃん
「運がない」といえばはいふりでは真っ先にシロちゃんが浮かびますが、ノベライズ1巻に続きこのノベライズでも中心として描かれるのはシロちゃん
時間軸としてはアニメの最終回の後だったので、少し成長したシロちゃんの姿が描かれてます
ただ、テレビシリーズ終盤で「艦長のマヨネーズになる」といったのも影響しているのか、少し無理しているじゃないのかなと思わせる場面がちらほら
晴風が復活してからの合同演習訓練でも少し言葉選びや判断を間違えたことを気にしたり、競頭遊戯会に向けて休日も休まずトレーニングしたりと
シロちゃん(副艦長)なりにミケちゃん(艦長)を支えたいんだと思いますがちょっと頑張りすぎでは…
でそれが案の定、終盤疲労に繋がってしまうんですがその裏でシロちゃんは「比叡」の艦長就任要請の動きがあることは全く知らないわけで※ここから先は映画を見ましょう
これ読んで劇場版見ると少し印象変わるかも
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ほっこりするリンちゃんとまゆちゃんの話
その一方で唯一ベクトルが少し異なるのがリンちゃんとまゆちゃんが中心になっている話
リンちゃんはともかく、テレビシリーズだけの方には「まゆちゃんって誰?」となるでしょう
まゆちゃんは一応本編にも出てきてますが、彼女はリンちゃんの幼馴染み
ライトノベル版だとこれが強く描かれていていて2巻でも2人を中心にしたエピソードが多くありました(「いんたーばるっ 2」参考)
で、今回も2人のエピソードが描かれたわけですが、まあ色々カオス
リンちゃんが授業帰りにまゆちゃんと買い物に行こうとするのですが、既に帰っていてそれを「デートじゃないか?」と疑うココちゃんが引き金となってまゆちゃんを尾行することに(笑)
ほんとココちゃんは
しかもその途中、機関科のメンバーに麻雀に誘われたりミーちゃんやテア艦長と会ったりするのですが物語は思いも依らぬ展開に
なおまゆちゃんが出かけた目的は
とりあえずまゆちゃんの趣味知っている方なら大体想像つくと想う(漫画3巻参照)
現在、はいふりは漫画を除くと進行しているコンテンツがほとんどありません
それだけにこうしてライトノベルが出てくれるだけでもありがたい…
劇場版のパンフを見るとスタッフは続編を製作したい様子でしたが、鈴木さんはスト魔女やガルパンで忙しいしな…※しかもROAD to BERLINでスト魔女人気はまだ健在であると分かったからそっちに持っていかれるかも…
漫画が今や貴重な望みの綱となってるはいふり
次なる展開を望みたいものです
キャッチコピーがいかに大切か痛感した作品〜「君がいた美しい世界と君のいない美しい世界のこと」〜
タイトル:「君がいた美しい世界と君のいない美しい世界のこと」
作者:神田 夏生
イラスト:Aちき
新年早々のブックオフ、大安売りセールで購入した表紙だけ見て購入したシリーズ第3弾
評価も見ずに購入したので、どんな作品かは購入するまで一切分かりません
ただ、この作品を読んだあとある感想を抱いてしまいました
- 行動手段は徒歩のみ?
この作品の大まかなあらすじは最愛の人三日月緋花里を失った主人公のユウトが世界を「リセット」するために世界で美しいものを探すというもの
後述するクレセントと共に旅に出るわけですが移動手段は徒歩のみ
それがリセットするための条件なんですが、千葉から東京、東京から神奈川を徒歩で移動するのはお察しの通りかなり苦労しますし凡人からすればそんなのお断りでしょう
にもかかわらず、ユウトが旅をするのは「リセット」に僅かでも可能性をかけたいから
最愛の人がいなくなると世界は瞬く間に変わってしまいますからね…※僕の高校の同級生も一度恋人を亡くしている
なぜ移動手段は徒歩のみか?
最初は不明でしたがその理由は後々なんとなく察することができるでしょう
- 緋花里とクレセント
世界で美しいものを探すためにユウトはクレセントと旅に出るわけですが、その向かう先はかつて緋花里と時間を共にした場所
それゆえ、緋花里との思い出が次々に呼び起こされていくんですが緋花里というキャラクターは少し変わった人物だなと感じざるを得ません
中途半端にヒビが入った窓のガラスを砕いたり、2階から飛び降りてヒカリにキスしたり…
まさに破天荒です
でも訪れた学校や喫茶店、公園でのエピソードを見ているとヒカリに対しては一途だったということがよく分かります
第一印象は最悪でも次第にひかれていき、変化したんでしょうね
だからこそ最愛の人を失った悲しみも人一倍大きくなってしまうんですが…
一方のクレセント
猫帽子を被っている不思議な人物なんですがあくまでも猫と主張する
勿論人間なんですが、何時間も何日も歩いても疲れることは全くない凄まじいスタミナの持ち主であることは間違いないでしょう
クレセントとは緋花里が残した手紙を通じて出会うことになるんですが…
- 結局リセットとは
でこの作品のキーワードとなる「リセット」
その意味はほぼそのまんまです
何か大きな意味があると見せかけたフェイントです
でもこれは緋花里が自分がいなくなったあと、ユウトが再生できるように考えた計画なんです
また「新しい色」に出会えるという
要はこの作品は愛すべき人を亡くした少年が再び歩み出すための物語だったというわけです
だからこそ最後の5ページはグッとなる方もいるでしょう
…あのキャッチコピーを知らなければ…
この作品、キャッチコピーとして「最後の5ページであなたは涙する」って書いてあるんですが、正直そうでもない
むしろこのキャッチコピーが仇となってハードルをあげてしまった気がします
そんなに悪い作品ではないんですがキャッチコピーが足を引っ張ってしまった
そういう印象を抱かざるを得ませんでした
カオスの領域を超えて意味が分からない〜「そうだな、確かに可愛いな」
タイトル:そうだな、確かに可愛いな
作者:刈野ミカタ
イラスト:magako
定期的にやってる表紙だけ見て購入したシリーズ
第4弾がこの作品になります
正直話します
かなり辛辣な感想になります
この作品、ページ数は一応260ページ前後あります
しかしながらスピードが早い方は2時間で読破出来るほど中身が軽いです
僕が押しに押しまくってる「ぼくたちのリメイク」シリーズは300ページ前後ですが、シリアスな作風が効果的に機能し緊張感をもって読むことが出来ます
また「緋弾のアリア」、「冴えない彼女の育てかた」シリーズもページ数は少ないもののスピーディーな展開かつ魅力的なキャラが多く、ワクワクしながら次のページに進めます
ですが、この作品はワクワクさせたい要素がほぼない
なにも考えずにエスカレーターを登る感覚に陥ってしまうのです
なので途中、僕は何を読んでいるんだという感覚に陥りました
昔「王様ゲーム」を読んだときもそんな感覚陥らなかったぞ…
- 唐突すぎる異世界設定
次に必要あったのかと思ってしまった異世界設定
この作品、「2年間昏睡状態だった主人公が目覚め、昔から付き合いがあった後輩と付き合ってからの馴れ初めを描く」…って感じなんですが、主人公が20年間異世界に魂が転生していたという設定がある
故に異世界に魂が飛ばされていた頃に出会った美少女が唐突に挿絵として現れます
読んでいる最中に「ナニコレ」と目が点になりましたよ、はい
美少女キャラ出したいならハーレム作品書いた方が良いのでは…
むしろヒロインの挿絵を増やした方が良い
こんな感想抱くの初めてです
- そのキャラ、必要あった?
そしてとどめが突然現れるヒロインのクラスメイト
主人公が気にくわないのか、分析ノートみたいなものを書き始めようとする
ただ、それなら閑話休題みたく少ページずつ掲載していった方が良い
ここだけのために30ページ近く読まされるのはな…
いかに禁書が構成をよく考えているか分かる瞬間でした
MF文庫と言えばかつてハーレム作品を乱発していた時代があります
「僕は友達が少ない」とか「この中に1人、妹がいる!」など
でもそれって裏を返せばラブコメを看板にしていたという意味合いでもあります
実際、後々レビューする可能性ありますが「あまのじゃくな氷室さん」とか「僕の知らないラブコメ」、そして以前レビューした「放課後のガールフレンド〜」
MF文庫のラブコメは当たり作品が多いイメージです
それだけにこれは…
読んでいて早く読み終われと感じたのは初めてでした
まあ、僕がこう書いたって好きな方はいるでしょうしその方はどうか読み進めてください
ただ、これほどまでに試し読みが必要な作品に遭遇するとは思いませんでした
最後のページが意味するものとは 〜「三角の距離は限りないゼロ 6」〜
タイトル:三角の距離は限りないゼロ 6
作者:岬 鷺宮
イラスト:Hiten
前巻が刊行されたのは5月
そこから半年近く間が空いたのは5月に始動した新シリーズ「日和ちゃんのお願いは絶対」の2巻と同時に刊行するためでしょうか
秋玻と春珂の2人を愛するのではなく、どちらかを選んで欲しいと告げられた四季
岬先生が「シリーズラストスパート」と告げた通り、この巻はほぼオールキャストとなっております
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企画会議しつつアピール合戦!?
2人の決断によって秋玻か春珂か選ぶことになった四季
ただ作中は2年の終盤…
誰もが経験あるかもしれませんが高校って途中から分岐があります(文系や理系に別れ、特別進学コースをもうける学校も)
四季達も例外ではなくみんな離れ離れになることを伊津佳はめちゃくちゃ悲しんでいます…
※参考までに
文系特進…時子、晃、秋玻春珂
文系進学…四季、伊津佳
理系特進…修司
僕も高校2年の時に文系理系に別れましたがクラスが近かったのでそこまで離れ離れになる感じはしませんでした(むしろボウリングしたりディズニー行ったりしたなー)
でも一緒に過ごす時間は格段に減ります
しかも四季と修司と伊津佳は2年続けて同じクラスでしたね
余計に悲しくなるわけだ※晃と時子は別クラスでした、この辺りは「読書と主人公と二人のこれから」参照
このみんなが離れ離れになるやり取りの中で春珂は日直だったということで後から合流したのですが、悲しむ伊津佳を見て春珂は行動へ
ホームルームにて「解散会」をやることを提案したのです
進級する際にやった方も多いのでは?
でもこれはただの「解散会」ではない
消えてしまうかもしれない春珂にとっての思い出作りでもあったのです※序盤で百瀬が四季に「新学期にまでにはこの現象は終わるみたい」と伝えたようにここまで安定していた入れ替わりの時間はまた短くなっています…30から20か…
これに四季は春珂から実行委員として指名されたので共同で企画会議をしていくわけですが、実はこの前後から秋玻と春珂によるアピール合戦がスタートしております(笑)
秋玻はイメチェンを行ったり、春珂は手を組んだり間接キッスを狙ったり…
もうこれは戦争ですね
羨ましい
まあ一応企画も進行しているのですが、正直このアピール合戦の印象が如何せん強すぎる
「恋は人を変える」とはよく言うけどほんとその通りです
爆発しろ
-
それぞれが予想するなかで…
そうしたやり取りを経て「解散会」の中身はおおよそ固まるのですが、四季は「これでいいのか?」と悩んでいる様子
春珂にとって最後の思い出になるかもしれないのだから
悔いは残したくないのでしょ
そんな悩める四季にとって転機となったのはあの九十九
前巻に続けて美味しいところを持っていきます(まあ前巻のラストで柊ところの新作に協力したお礼というのもあるけど…)
その転機とは九十九がところや四季、春珂と会食した際に九十九と百瀬の結婚式(この時、やっぱり春珂は反応しまくります(笑))を見せるのですが、その際に結婚式ではよくある2人のこれまでを振り替える映像を見て、これを四季は取り入れることにしたのです
・・・というか九十九は百瀬に怒らないのだろうか・・・
僕がいた中学校ではこれ、よくやっていたのですが、中学の行儀が終わる度に生徒を集めて教員が撮影した写真を集めて何本かの映像にしていたんです
それをやることによってあの時はあんなことがあったなって思えば、こんな表情をしてたんだなって確認することもできる
解散式にはうってつけです
ただこれをやるには膨大な写真の量が必要…
と言うわけで伊津佳や修司達に協力を求めていくわけですが、同時に秋玻と春珂に「選んで欲しい」と言われたことを明かすことに
これは四季がどちらを好んでいるか、客観的な意見が欲しかったからだと思われますが、
秋玻→修司、古暮、晃
春珂→伊津佳、Omochi、時子
と見事に二分
そりゃどちらかに偏ることなんてないよな…
なお晃と時子は珍しく喧嘩しているのですが、この時にどうして付き合うことになったかという「読者と主人公の〜」のあらすじが簡単に2人の口から話されます(気になった方は是非そちらも読んでください)
結局仲直りするけど
しかしながらただ1人の別回答をした人物も
それは3巻で3人の関係を荒らした(と書くと語弊があるかな…?)霧香
文化祭の写真を提供してもらうために再び接触した際に霧香にも訪ねたのですが彼女だけは「どちらでもない」と回答したのです
この意味深な回答が終盤の大きな鍵になるとは…
このように多くの人々に協力を得ていよいよ「解散会」が行われようとしていましたが…
- 楽しいお別れ会、そして…
その「解散会」を行われようとしていた場所は寸前でキャンセルに
なにやら事故が起こったのが原因らしいですが汗※現実ではこのようなことは起こって欲しくない…
しかし四季は冷静でした
なぜならすぐに交渉して会場を教室に変更でしたのです
この「解散会」、終業式の数日後に行われているのですが、よく考えたら終業式後って新学期になるまでは部活をしている生徒以外は学校に戻ることはほとんどない
それは学校に用がないということが理由でありますが、プライベートでかつ自由に教室を使えるなんて機会は滅多にないと思います
しかも食事は古暮の実家から提供(どうやら実家が喫茶店のようです)し、BGMはOmochiが提供
あまりにも贅沢すぎますよこれ
ちなみに秋玻が関わった曲は動画サイトに公開されているとか
絶対恥ずかしいだろ
でも楽しい時間はあっという間
四季が計画していた思い出フォトグラフィを動画で公開したあと、春珂は遂に秋玻と春珂が入れ替わる現象が新学期になるまでに終わることを告げましたが、こうして思い出を作れて嬉しかっただろうな
なのに
最後の数ページ
四季の夢に出てきたのは・・・
あなたは一体誰ですか?
終盤には衝撃が走りました
だって誰もが秋玻か春珂と思っていたのに…
これは一体どういうことなんだ!?
恐らく多くの人は春珂が消えて秋玻が残ると思っていたはず
ただここにきてそうじゃない可能性が出てきた
ひょっとしてこれは秋玻と春珂の魂が融合したということ?
昔、遊☆戯☆王GXで十代とユベルが融合して1つの存在になる話があったけどこれもそのようになるの?
僕の予想だと次が最終巻、長引くのであれば2巻
それに後日談を交えて+1巻というところでしょう
残された時間は10日間…
この作品の結末も近いということです
次も「日和ちゃん〜」と同時刊行するなら半年後になりそうな予感がしますが、その前にコミカライズ終わらないよな?
このままだと原作1巻だけをコミカライズして終わる未来が見えるぞ…※「ニーナとうさぎと魔法の戦車」や「ブラックブレット」が該当
僕は動く晃や時子も見たいんです
頼むから2巻まではコミカライズやってくれ…!!
これだけインターバルが空くと28ヶ月連続刊行していたかまちーがいかにヤバイかよく分かる
先行企画に参加させていただいた作品です〜「終焉ノ花嫁」〜
タイトル:「終焉ノ花嫁」
作者: 綾里けいし
イラスト:村カルキ
ここのところ、漫画の感想が続いてましたが久々にラノベの感想となります
今回紹介するのは「異世界拷問姫」の作者、綾里けいし先生の新作である「終焉ノ花嫁」
発売前からMF文庫で猛プッシュされていた注目作品です
実は発売前に1巻丸ごと試し読みできる企画が行われていたのですが、その企画に僕も参加していました
※公式HPを見ていただけると僕の感想を見ていただけますよ
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死から始まる物語
ざっくばらんに話すとこの作品は主人公であるカグロ・コウが死んでから物語が始まります
「ストレート過ぎないか?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、コウが死ぬ前と死んだ後では世界観が異なりすぎるのです
コウは同級生とキヘイの研究のために残骸を回収していた際に、襲撃に合って仲間を助けるために自分を犠牲にした
…のですが、コウは蘇生します
それは白姫と結婚したから
一度は死んだものの結婚することによって身体が復活したのです
これが大きく彼の運命を変えていくことになるのです
なおこの作品が始まる前、公式Twitterでは簡単なキャラクター紹介が行われており、ウェディングドレスのような白い衣装を身に纏った少女が白姫ですが、この白姫めちゃくちゃ可愛いです(笑)
可愛いんですが、コウを狙おうとするものなら全力で排除しそうとする勇ましさも併せ持っています
※1キヘイ:作中に登場する主人公達の敵。このキヘイが出現したことによって、セカイは大きく変化することに。【乙型】、【甲型】、【特殊型】の3つに分かれている。
※2結婚:この作品の結婚は世間で言われている結婚とは大きく異なりキヘイと契約を結ぶことを意味しています。しかも花婿=人間、花嫁=キヘイといった感じ。この契りを結ぶことによって夫婦となり、花嫁は花婿を守るために戦います。
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「百鬼夜行」での日々
白姫と結婚したことでコウの運命は大きく変わってしまいました…というかファンタジー作品にはこの手の導入は付き物だけど(青の祓魔師で燐が悪魔の力を解放してしまったり、灼眼のシャナで悠二が存在を食われてしまったりなど)
死ぬはずだったのにコウと結婚したことで、蘇生してしまったからです
そうなるとどうなるかというと、コウと白姫はカグラと名乗る男性からの誘いで「百鬼夜行」に入ることに
要はキヘイに対抗する集団に入ったということです
いきなり先輩のカゲロウ・ツバキに殺…いや倒されかけたり、白姫と同居を強制(というよりは制御できるかの試験)させられたりしますけど(笑)
そのうえで以前のコウなら探索隊の立場(残骸を回収したりする前述のことが仕事)
でも今はキヘイを殲滅する立場
なので、探索隊を救助したりキヘイを白姫の力を借りて殲滅したりと世界は180度変わったというわけです
知ってはならないものを知ってしまったと表現するべきでしょうか
ただ状況は千年黒姫の出現によって一変します
出会いはコウと白姫が先輩と共にキヘイの殲滅作戦に参加していたところ
千年黒姫とはキヘイの女王、要するに統率者のようなもの
ならば当然強いわけでコウと白姫はもちろん先輩方も太刀打ちでない…
それほどまでに彼女は強すぎるのです(もちろん「百鬼夜行」側にもササノエというトップクラスに強い先輩がいますが、彼でも互角といったところ)
そのうえ、彼女が現れたということは多くの人々が抹殺されてしまう「逢魔ヶ時」が近づいてしまっているということ
コウは勿論、百鬼夜行はそれに抗おうとするのですが…
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千年黒姫の正体
この千年黒姫って実は白姫なんですよ…
どういうことかというと、遥か昔乗り越えられなかった逢魔ヶ時の際にコウを食べた白姫が彼女でして
コウを死なせないように白姫はあらゆる手段を尽くしたのですが、どれもこれもうまく失敗
最終的に自分が千年黒姫を名乗り、倒して運命を変えるように仕組んだのですが、結局ばれてしまったと言うわけです
この作品、各章冒頭に誰かは分からない人物の描写があるのですがそれこそが千年黒姫
僕もまさかこれが千年黒姫だなんて最初は気付きませんでした
敵でありながらもコウが生き延びて欲しい…
なんて悲しい愛なんでしょう…
そのうえでコウが取った選択は2人の白姫を生還させること
そのためにコウは時空を遡っていくのですが…
この作品、刊行と同時に2巻が発表され話題を呼びましたが2巻は凄まじい内容になっているようで…
「異世界拷問姫」の作者ですからね
どんなハードな展開が用意されているかは分かりませんよw
でもこの1巻はダークファンタジーが苦手な方でも読めると思う
素晴らしい愛の物語だから
それが2巻ではどうなるか
僕はまだ手をつけてないので楽しみです(笑)
ちなみにカグラの正体にはビビると思います