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光は果たして見えたのか 〜「ぼくたちのリメイク Ver.β 2」感想〜

タイトル:ぼくたちのリメイク Ver.β 2

作者:木緒なち

イラスト:えれっと

現在アニメ化企画が進行している注目のラノベこと「ぼくたちのリメイク」

前巻より半年ぶりの刊行になりますが…よりによってラノベ史に残る胸糞悪さで残ったスピンオフの新刊かよ!!

 

  • 思わぬところで仲間が

前巻のラストでいきなり第2部に移動を命じられた恭也(桜井もセットです)

目的は当然第13部の分断でしょう

普通に考えれば「さあここから明るい未来が待ってるぞ~!!」なる妄想を一瞬でぶち壊しましたからね、茉平は

おまけにゲーム事業を手放そうとしている情報まで…

ここまで人間的に終わっているキャラ、創作物でいましたか?

悪役になるキャラもなぜそうなったかというバックボーンがある

だから「なるほどね」となるのですが、こいつに関しては全くない

ネウロイそのものじゃないかこれ?

 

そんな暗い状況の中でも恭也は13部の企画「プロジェクト・グレープ」を続けてようとしていくのですが、それは移動した2部の仕事(2部はゲーム関係が中心)と並行することが前提

しかもいきなり知人がほとんどいない課に飛ばされてしまった訳ですからそう簡単なことではありませんよ

 

ですがその2部に思わぬ人物が

河瀬川は分かるとしてまさかの九路田登場(笑)

あなたサクシードソフトにいたのですか

しかも大学時代と完全に別人じゃねーか!!(5-7巻参照、感想見れば推測できると思いますが)

今の九路田は綺麗なジャイアン

「過去のクオリティーを保つためなら、他がどうなっても構わない」スタンスはすっかり消えました

しかも同じゲームが好きだったことで恭也とすっかり意気投合している

本編なら考えられない世界線ですね

あっちはライバルという感じだから今後もちょくちょく登場すると思うけど

 

九路田の働きかけもあって恭也と桜井はなんとか孤立せずに済みました

そうして2部の仕事になれた頃にいよいよ河瀬川があのプロジェクトへの協力を恭也に依頼するのですが…

 

  • 振り回される2つのプロジェクト

そのプロジェクトとは河瀬川がプラチナ世代と共に制作しているミスティック・クロックワーク(以下ミスクロ)

ここで満を持して恭也はプラチナ世代と関わるようになり、この巻では主に貫之が登場

シノアキは挿絵でちょこっと出てくる程度で、ナナコに至っては名前が出てくるだけです(多分次の巻でしょうね、本編でもここまで空気になることはなかったけど)

 

ただそのミスクロはというと茉平の妨害によって思ったように企画が進行できない状況

故に貫之も苛立っている状況です

そこに恭也が入ることによって少しずつ改善されていくのですが…

そういえば本編で貫之と九路田が交わった描写ってあったかな?

 

一方、プロジェクト・グレープもなんとか進行中

ダミーの企画を送り続けることで凍結を逃れているという状況です

…進行というよりは延命だなこれ

延命しないと潰されてしまうので仕方ないとも言えるのですが…

 

ただ、このように足掻く状況でさえ潰されてしまう

…茉平が卑怯なトラップを仕掛けてくるんです

いい加減にしろよお前

ちなみにこの巻、ゲームクリエイターからした憤るような表現を茉平は話しております

クリエイターは閲覧注意、そして公共交通機関で読んでいる方はくれぐれも書籍をぶん投げないように

 

  • このままでは終われるか!!

茉平の卑怯なトラップによって計画凍結を余儀なく凍結されたミスクロ

当然、恭也たちは意気消沈するのですが、気分転換を兼ねて恭也と河瀬川は遊園地へ

そこでVRを体験するのですが、本編の河瀬川とは考えられないような言動が

こっちの世界線の河瀬川はゲームが好きみたいです

 

その理由は昔、偶然触れたアーケードゲームに感動したから

そのアーケードゲームはパズルゲームのようなものなんですが、そのゲームになると河瀬川の腕前はとてつもないものに

そのパズルゲーム限定とはいえ、エンドロールまで相当なものですが、そのエンドロールを見たことに河瀬川は感動

それをきっかけにゲームが好きになったとのこと

僕もゲームはたまにやってるけど、実はエンドロールで感動までしたことはない

でも昔、ポケモン 不思議なダンジョンのエンディングを見て思わず泣いてしまったことがあります

このようにゲームに関連したエピソードがあるってことはゲームが好きってこと

河瀬川もその1人だったとのことです

 

これを見た恭也は遂に茉平へ反撃開始

しかしプロジェクトは凍結させられている

ならどうするか

あるじゃないですか、1つ選択肢が

別の企業でやるという

 

これでようやくダメージは喰らわせられたのかな?

それでもまだまだ不安は隠しきれない…

 

 

 

 

 

という訳でようやく糞常務に一撃加えることに成功しました

ですがあの人があのまま終わるわけがないでしょうね

なのはDetonationに出てきた某山(以下略)に匹敵、あるいはそれを凌駕する○野郎

再起不能までに打ちのめされないと僕は納得しませんからね(笑)

 

で、今回読んでて思ったのはこの糞常務はある意味ある政治家そっくりだなと

自分が興味のないものはクオリティーが落ちようが構わない

サブカルチャーの敵といっても過言ではないでしょう

 

他国では様々なカルチャーが補償されていますが日本ではあまり行われていない

それは「カルチャーはお金儲けの道具」としてしか見てないからですよ

本当に大切なら手厚く保証する

それをやらないことがその証明でしょうね

このスピンオフが完結することにはそうした状況が変化していることを望みます

 

そのうえで気になるのはこの巻から登場した恭也が住むアパートの管理人伊知川実花

恭也を気に入っているのか、名前で呼ばせたり絡んできたりしているのですが、その真意は…

最後まで読むとわかりますが次巻以降大きく絡んでくることは確実

そのうえ気になったのは「遊ぶ

これはどういう意味か?

良い意味の遊ぶか?

弄ぶの遊ぶなのか…

警戒必須です

 

スピンオフは今回も現実を見せるような泥々とした展開が多くありましたが、次はお待ちかねの本編

いよいよ第3部が幕を開けます

アニメの最新情報も届きそうですが、恭也がどういう道を選ぶのかも気になるところです