この作品を読む際、難しいことを考えてはだめです 〜「世界一可愛い娘が会いに来ましたよ!」感想〜
タイトル:「世界一可愛い娘が会いに来ましたよ!」
作者:月見秋水
イラスト:なつめえり
一時期はハーレム作品だらけでかつアニメ化を乱発してもこけてしまっていたMF文庫
しかしながらアニメ化が決まった「ぼくたちのリメイク」や今やMFの看板であるリゼロ、さらにドシリアスな「君死にたもう流星群」などここ近年は大きく盛り返している印象があります
そんなMF文庫の第15回ライトノベル新人賞で優秀賞を受賞したのがこの「世界一可愛い娘が会いに来ましたよ!」
タイトルだけでインパクト凄いな(笑)
- 未来の娘が会いに来た!!
この作品の大まかなあらすじはアパートで一人暮らししている久遠郁の前に未来の娘である久遠燈華が来るといった内容
燈華が郁の前に現れたのは「愛を教えるため」とのことなんですが、この燈華が可愛いすぎる!!
常にハイテンションで父親である郁が大好き
こんな娘いたら誰もが問答無用で甘やかすでしょう
…現実はそう甘くないけど!!
ただ燈華、肝心の自分の母親のことを忘れているようで自分の母親は誰か、探すことも目的の1つになるんですが、ここから燈華が産み出したであろうオリジナリティー溢れるワードの連発(笑)
読んでて笑いを堪えきれません(笑)
そんな燈華のサポートの元、ママ探しをすることになるのですが…
- 癖が強すぎるママ候補
そのママ候補と思われる郁と関係が深い3人の個性があまりに強すぎます(汗)
何度も大学で留年を繰り返し、郁に対して○○○○○プレイをやらせようとする千草瑛理子、どう考えても男なのに燈華に嫉妬してか娘になろうとする二重莉生(最終的に○○○化(笑))、序盤から誘惑しまくって燈華の母親になろうとする鳴海凜々花
癖が強いキャラだらけですが、誰一人として劣っていない
このパワーバランスは絶妙です
それでかつ誰一人として苦手になるキャラもいないんですから
ちなみに燈華は郁の従姉妹という設定になっているのですが、これは疑うことなくすんなり受け入れられてます(笑)
この手の作品あるあるだけど、絶対疑い持つだろ(笑)
そのなかでも凜々花はとくに積極的
幼馴染みとして付き合いが長いというのもありますが、アプローチが活発
しかも郁をめぐる料理対決では凜々花が勝利してしまうほど料理もできます
郁への愛情は本物
なのに…
- 燈華が来た意味
郁は凜々花からのプロポーズを断る…
その理由は郁の母親にあります
物語冒頭で明かされているのですが、郁は母親が大好きだったのですが、その母親は既に他界
そこから郁は変わってしまい、人を愛せなくなった
この作品での愛は「LOVE」ではなく「LIKE」だと思われますが、好きな人がなくなってしまったショックはそう簡単に埋まらない
それがずっと続いてしまったのでしょう…
ただ、実は作中に郁は変化しています
燈華と接することによって自然と元に戻っていったのです
つまり、燈華が来たことで郁は「愛」を取り戻していたのです
最終的に燈華は未来に戻りますが、燈華が来た意味はありました
郁が「愛」を取り戻せたのですから
とりあえずこの作品、確実に好き嫌いを選ぶ作品だと思います(笑)
こういうノリを重視した展開は「バカとテストと召喚獣」を思い出します
あれが駄目な方にはこの作品、向いてないと思う
じゃあどうやってこの作品を読むか?
考えたら負けです
ノリを楽しむ、それがこの作品の読み方でしょう
ツッコミ入れた時点で負けです
…ここのところ、シリアスな作品を多く読んできたので最初は「なんだこれ」となりましたが(笑)
掲載タイミングに迷いましたが、感想記事のストックがなくなりつつあるので満を持して掲載することになりました
こっちは今余裕ないです…
コロナめ…
さて、そろそろあの作品を読みますか…!!